2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300335
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 康弘 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70222065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 満久 東洋大学, 社会学部, 教授 (30222409)
中田 高 広島大学, 文学部, 名誉教授 (60089779)
後藤 秀昭 広島大学, 文学研究科, 准教授 (40323183)
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Keywords | 活断層 / 地震 / 変動地形学 / リモートセンシング |
Research Abstract |
本研究は、近年発生した大地震に伴う地震断層と、その発生源となった活断層との関係を変動地形学的な視点から詳細に比較することによって、将来発生する活断層による地震の際の地表変位を正確に予測する新たな手法を創出することを目的とした。23年度は、1995~2008年までに発生した1995年兵庫県南部地震、1995年サハリン北部地震、1999年台湾中部地震、2004年新潟県中越地震、2007年新潟県中越沖地震、2008年岩手宮城内陸地震について、(1)地震断層の明瞭度、(2)地震の規模(ずれの大小)、(3)活断層との対応の良さ、(4)活断層事前認定のしやすさ、(5)関連する活断層の事前周知の5点に注目して比較し、1995~1999年の3地震と2004年以降の3地震とで異なる特徴があるとして類型化して取り纏めた(鈴木,2012)。 個別の活断層の精査として、台湾中部地震に関連する活断層について、高解像度衛星画像と航空写真を用いた写真測量により、累積変位量と地震時変位量との間の関係を検討した。横手盆地南部の活断層については、昨年に引き続いて活断層の存否を明らかにするためのボーリング調査を実施した。また三重県熊野市において海岸部の活撓曲変形および隆起海岸地形の精査を行った。さらに、東日本大震災の発生を受け、海底活断層による変位地形の詳細なマッピングや累積変位の明瞭度の確認を行い、海溝型地震の予測においても(海底)活断層の変動地形学的調査手法が重要であることを確認した。
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