2009 Fiscal Year Annual Research Report
貿易に伴うCO_2排出量の最適割当に関する研究:低炭素政策に与える影響の観点から
Project/Area Number |
21310033
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Research Institution | Institute for Global Environmental Strategies |
Principal Investigator |
小嶋 公史 Institute for Global Environmental Strategies, 経済分析チーム, マネージャー (60470142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
周 新 財団法人地球環境戦略研究機関, 経済分析チーム, コ・マネージャー (50463112)
馬奈木 俊介 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 准教授 (70372456)
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Keywords | 低炭素 / 排出責任割当 / 地域間産業連関表 / CGEモデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、研究対象国の国内気候政策における異なる割当ルールめ影響を計量的に評価することにより、貿易に伴うCO_2排出量の責任割当に関し適切な提案を行うことである。そのために、(1)気候レジーム及び政治学の観点から選択したクライテリアに基づいた責任割当ルールの検討、(2)対象国に対して異なる責任割当ルールを適用した場合のCO2の責任排出量の地域間産業連関表(IRIO)モデルを用いた実証的推計、(3)対象国における国内低炭素政策の異なる割当ルールの影響の計算可能な一般均衡モデル(CGEモデル)を用いた定量的評価、を実施する。 本年度は責任割当ルールの構築責任割当及び現在提案されているクライテリアについて関連文献のレビューを実施し、それに基づき消費者責任割当、生産者責任割当および生産セクターの付加価値シェアに基づく責任分担ルールを検討した。また2000年アジア国際産業連関表およびGTAP-Eデータベースのセクター別CO_2排出量データを用いて貿易に伴うCO_2排出量を推計するとともに、検討した責任割当ルール毎の各国責任排出量の実証的計算を実施した。また異なる割当ルールのもとでの国内低炭素政策の影響を定量的に評価するためのCGEモデルに関しては、低炭素政策を実施するための経済的費用の反映に関し検討を進めた。この目的で国別のCO2シャドウプライスを、主要経済指標およびCO_2排出量データにDEAを応用したノンパラメトリックな手法を適用した計量経済分析により推計した。
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