2009 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎動物共通DOP-PCRプライマーを用いた大規模遺伝子発現解析法の開発
Project/Area Number |
21310044
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
寺岡 宏樹 Rakuno Gakuen University, 獣医学部, 教授 (50222146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 大二 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (40168828)
岩田 久人 愛媛大学, 学内共同利用施設, 教授 (10271652)
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Keywords | オミックス / エコトキシコロジー / ダイオキシン / ゼブラフィッシュ / ニワトリ / カワウ |
Research Abstract |
Unigeneが公開されている8種(カニクイザル、イヌ、ウシ、マウス、ニワトリ、ニシツメガエル、トラフグ、ゼブラフィッシュ)において8merの場合11, 143の共通反復倒置配列が存在した。この中から8merにおいて各動物毎の標的遺伝子数が50~500、GC含有数が5または6という条件から275種を選定し、特異配列としたモノプライマーを設計した。このプライマーセットは各動物種で全トランスクリプトームのうち約20~43%を標的としている。これら275種の脊椎動物共通DOPモノプライマーを用いてdifferential display (DD)法を実施した結果、2, 3, 7, 8-tetrachlorodibenzo-p-dioxin (TCDD)暴露によりゼブラフィッシュ全身およびニワトリ胚の肝臓で発現量を著変させる既知および未知の遺伝子群を検出することができた。また、前述の8種以外であり遺伝的背景が知られていない野生動物であるカワウ胚の肝臓に対して本法を実施したところ、同様に対照群と比べてTCDD暴露群において発現量が変化したバンドが得られた。従って、本脊椎動物共通DOP-PCRモノプライマーを用いたDD法は遺伝子情報が明らかでない多様な動物種を対象とした新しい半網羅的な遺伝子発現解析法として有用であることが示唆された。
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Research Products
(6 results)