2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21310050
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
内山 裕夫 筑波大学, 生命環境系, 教授 (00185042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 暢彦 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (60292520)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 環境修復技術 / 微生物 / 複合微生物 / 微生物ネットワーク / 汚染物質 |
Research Abstract |
バイオレメディエーションの有効性、安全性を高めるためには、本技術が科学的知見の蓄積に基づいて実施されることが必要不可欠である。すなわち、本技術の科学的基盤確立が必須である。このため本研究では、分解に係わる微生物の全貌を明らかにするため、分解微生物ネットワークの構成微生物およびそれらの動的解明を行った。まず、テトラクロロエチレン(PCE)の直接的分解菌である異化的分解菌を特異的に検出するSIP-D(Stable Isotope Probing for Dissimilation)法の高度化を引き続き行い、標識炭素源の種類に関わらず常に検出される脱ハロゲン呼吸細菌が存在する一方、炭素源固有に検出される株も存在することが示され、有効なSIP-D法の実施には標識炭素源の混合物を用いることを提言した。次いで、分解微生物ネットワークを解明するため、前年度に引き続いてPCEの分解経路について検討し、当初想定していた分岐鎖的な分解経路の存在確立は極めて低く、PCE分解に係わる微生物ネットワークは比較的少数メンバーで構成され単純な相互間作用で成り立っているものと推定された。一方、油分解に係わる微生物ネットワークについてナフタレン分解を行い、SIP法、SIP-D改変法等を組み合わせた新規手法で解析した結果、直接的分解菌、間接的分解菌、非分解菌等で構成され、分解フェーズに伴って変動する微生物ネットワークを明らかにすることが出来た。さらに、他の環境汚染化合物(PAH)の分解に関しても、真菌と細菌の相互作用によって分解が促進されることも明らかとなり、以上の様に様々な微生物間で相互作用を持ちながら化合物分解が進行することは自然環境中では恐らく普遍的現象であり、今後はメタゲノミクスやメタボロミクス等の先端技術を駆使して環境微生物の生態解明がさらに進むことを展望した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(39 results)