2010 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド型アナモックスリアクタの開発とそのスケールアップに関する研究
Project/Area Number |
21310055
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
古川 憲治 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60029296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川越 保徳 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (00291211)
藤井 隆夫 崇城大学, 応用生命科学部, 教授 (80165331)
西山 孝 崇城大学, 応用生命料学部, 准教授 (00425331)
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Keywords | Anammox / ハイブリッド / グラニュール / 固定床 / SS濃度 / 菌叢解析 / 機械撹拌 / 窒素除去 |
Research Abstract |
これまでのハイブリッドanammoxリアクタの運転で得られた知見を基にして、容量6Lの改良型ハイブリッドanammoxリアクタを建造した。リアクタ下部には撹拌機を設置し、グラニュール状のanammox汚泥を緩速撹拌(50-100rpm)する。リアクタの上部にはポリエステル製不織布を設置し、微細なanammox汚泥を担体に付着させリアクタからのanammox汚泥のウォッシュアウトを防ぐとともに、不織布に付着したanammox汚泥の働きで、窒素除去も行う。このハイブリッドanammoxリアクタの連続運転試験を通じて、ハイブリッド型Anammoxリアクタのスケールアップに関係する要因を明らかにするとともに、どの程度の高い窒素容積除去速度が達成できるのか明らかにする目的で研究スタートさせた。 最終的に27.3kg-N/m^3/dという高い窒素容積負荷で、75%の窒素除去率が得られ20.7kg-N/m^3/dの窒素除去速度を達成することができた。この時の水理学的滞留時間は0.4時間と短いものであった。浮遊性のanammox汚泥は、リアクタ上部の固定床部での不織布担体に補足され、澄明な処理水(処理水のSS濃度は30mg/L以下)が得られた。運転トラブルで窒素除去能力が大幅に低下したが、負荷を落とした後に徐々に負荷を高めていく方策で、約1ヶ月で元の高い負荷に戻すことができた。流動部のグラニュール汚泥の粒径は0.7mmで沈降性に優れ、生成する窒素ガスを抱きかかえて浮上することはなかった。このグラニュール汚泥の菌叢をPCRクローニング法で解析した結果、種汚泥の中で優占種であったKSU-1株がハイブリッド型anammoxリアクタの中でも優占種となり、KSU-1株が広い負荷域で機能することが明らかになった。
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Research Products
(10 results)