2009 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質PTFE膜を用いた真空蒸発による除去液中VOCの迅速・効率的な分離回収技術
Project/Area Number |
21310058
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田中 茂 Keio University, 理工学部, 教授 (10137987)
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Keywords | 多孔質PTFE膜 / 真空蒸発 / 除去液再生 / アジピン酸2エチルヘキシル / トルエン / 酢酸エチル / 分離回収技術 |
Research Abstract |
実際の塗装工場でのVOC除去の性能評価実験から、多孔質PTFE膜を用いた平行板型拡散スクラバーの除去処理装置により排気ガス中VOCを効率良く除去することは確認された。しかしながら、その一方で、排気ガス中VOCを除去した除去液の再生が必要不可欠となる。多孔質PTFE膜を用いた平行板型拡散スクラバーの除去処理装置に使用する除去液量は、毎分10Lであり、除去液を使用した他の方法と比較して、排気ガス処理量に対する除去液量が極めて少ないことが利点である。使用する除去液が少ないと言えども1時間当たり600Lの除去液を使用する必要があり、排気ガス中VOCを除去した除去液を再生し、再び除去液として循環使用しなければ実用的な方法にはならない。 そこで、本研究では、エネルギー・コスト的に優位性を持ち最近注目されている膜分離(パーベーパレション(PV))法を用いて、排気ガス中VOCを除去した除去液からVOCを揮発分離して回収し、再生した除去液を再び使用する循環効率的な除去液の再生処理装置を実用化する。最終的には、多孔質PTFE膜を用いた平行板型拡散スクラバーの除去処理装置に対応できる様に、毎分10Lの除去液を再生処理できる装置の実用化を目指す。又、VOC汚染の拡散を防ぐ為に、除去液から揮発分離したVOCは冷却凝集して回収する。 そして、平成21年度は、以下の研究課題を効率良く進めた。 1)多孔質PTFE膜分離による除去液中VOCの迅速・効率的な分離回収装置の設計及び試作 2)実験室での多孔質PTFE膜分離による除去液中VOCの迅速・効率的な分離回収装置の性能評価試験装置の構築 3)実験室での多孔質PTFE膜分離による除去液中VOCの迅速・効率的な分離回収装置の性能評価試験
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