2010 Fiscal Year Annual Research Report
プラズモニックナノシート:ナノ近接場界面の創出と応用探索
Project/Area Number |
21310067
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
玉田 薫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (80357483)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 伸子 産業技術総合研究所, 光技術研究部門, 研究員 (90360635)
木村 康男 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (40312673)
|
Keywords | 局在プラズモン / 銀ナノ微粒子 / 自己組織化 / 酸化チタン / 光触媒 / FDTD / 三次元構造 |
Research Abstract |
本プロジェクトでは、熱分解法により合成した粒径の揃った均一な銀ナノ微粒子(直径約5nm)からなる巨大に次元結晶シートを気水界面に作成に、局在プラズモン共鳴に関わる界面物理現象の理論的および実験的検証、ならびにさまざまな応用の可能性について模索している。本年度の成果の概略は以下の通り。 銀および金微粒子混合膜のプラズモン特性について、気液界面単分子膜において検討した。混合の効果でドメインサイズが小さくなる(100nm以下)ことにより、共鳴ピーク位置をブルーシフトさせることに成功した(国内および国際学会にて発表)。 銀ナノシートをマーカとして、白金担持酸化チタン薄膜による基盤垂直方向での非接触触媒反応について定量的に評価することに成功した(国内学会誌に論文投稿)。 銀ナノシートと金属基板との相互作用による新奇現象を発見、これに基づいて最先端・次世代研究開発支援プログラムに応募、ライフイノベーションとして採択された(現在論文投稿準備中) 銀ナノシートを用いた蛍光増強測定を実施した。その結果、銀微粒子へのエネルギー移動による失活(FRET)の影響が非常に大きく、大きな増強を得るためにはナノオーダーでの色素-微粒子間の距離制御が必要であることがわかった(国内および国際学会にて発表)。これと平行して、金属薄膜により励起した伝搬型プラズモンと銀ナノシートの局在プラズモンを組み合わせた測定ができる光学システムを立ち上げた。ナノ導波路の検証実験はFRETの影響で、現在の銀微粒子(5nm径)では効果を検証できないことがわかった。 銀ナノシートによるSTM発光について検討し、論文にまとめた。
|