2009 Fiscal Year Annual Research Report
固液界面のナノ反応解析のための単一分子感度・ナノメータ空間分解能のラマン分光法
Project/Area Number |
21310071
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
二又 政之 Saitama University, 理工学研究科, 教授 (20344161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 満 産業技術総合研究所, 健康工学センター, 研究チーム長 (70356434)
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Keywords | 単一分子検出 / 表面プラズモン / 近接場ラマン |
Research Abstract |
固液界面のナノラマンイメージングによる1分子レベルの挙動解明のために、 (1)単一分子感度ラマン分光の確立に関して、 金属-吸着分子の電子的相互作用の解明のために、溶液中に分散した、ハロゲン化物で残留物を置換した負電荷を帯びた銀ナノ粒子が、極微量のキサンテン系及びトリフェニルメタン系カチオン性色素添加により、静電的に近接安定化を引き起こす。すなわち単一分子レベルで、ナノギャップに色素分子が存在し、それにより巨大SERS活性が出現すること、さらに電子的相互作用により、色素の蛍光ピークが長波長シフトすることを初めて見出した。この結果は、単一分子感度ラマン発現メカニズムの解明という点で極めて重要な結果である。このとき、色素の分子構造を変えた測定により、分子内の共役二重結合の両端に存在する部分的に正電荷を持ったアミノ基が、平面的に金属表面に吸着する構浩が示された. (2)SERSデバイス形成について、(1)シェル構造体間のカップリングによる付加的なSERS増強、(2)加熱した基板で蒸着した金属薄膜のナノギャップ領域の増大による付加的なSERS増強、さらに、(3)銀ナノ粒子添加による付加的な増強を得た。これらの実験的工夫により従来の増強度を10^3倍改善した。 (3)固液界面のナノ反応解析に必要な金属ナノ粒子と金属基板の間に形成されるギャップモードの共鳴条件の理論計算と実験解析を行った。その結果、実測値と理論計算結果の良い一致が得られ、さらに、1個の金属ナノ粒子と金属薄膜基板の間のギャップモードによる極微量吸着分子のSERS検出に成功した。これにより、孤立ナノ粒子をカンチレバー先端に固定し近接場ラマンプローブとして利用するための基礎ができた.
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Selective Detection of HbA1c using Surface Enhanced Resonance RamanSpectroscopy2010
Author(s)
M.S.Kiran, Itoh, T., Yoshida, K., Kawashima, N., Biju, V., Ishikawa, M.
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Journal Title
Anal.Chem. 82
Pages: 1342-1348
Peer Reviewed
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