2012 Fiscal Year Annual Research Report
固液界面のナノ反応解析のための単一分子感度・ナノメータ空間分解能のラマン分光法
Project/Area Number |
21310071
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
二又 政之 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20344161)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 単一分子出 / 近接場ラマン / 金属ナノ粒子 / 表面プラズモン / 局所反応解析 |
Research Abstract |
[1]平成24年度に、(1) 単一分子感度ラマン分光に関して、金属ナノ粒子のflocculation法により、金ナノ粒子と5つのDNA・RNA塩基の間の選択的な吸着性を見いだした。金属表面と吸着分子の詳細な相互作用の違いを利用して、詳細な吸着状態を明らかにした。銀ナノ粒子について、手法の汎用性拡大のために、p-安息香酸を用いてプロトン解離の制御により、静電的相互作用とともに、van der Waals力による近接状態形成に成功した。(2) ギャップモードに関して、これまでのナノ粒子等の局在プラズモンを利用したSERS研究では大きな増強が得られていない白金や鉄系遷移金属系に適用し、銀・金系と同様に10^8-10^9の巨大増強を得ることに成功した。(3)ギャップモードプラズモンと伝搬性プラズモンとの複合に関して、詳細な実験と理論計算により、1分子感度ナノラマンイメージングの実現性を確かめた。(4) プローブ形成に関して、再現性よく30-50 nm径の銀ナノ粒子をプローブチップ先端に形成する手法を開発し、ギャップモードにより10^5-10^6倍のチップ増強ラマン測定に成功した。新規プローブ形成法として、収束イオンビーム加工を開始し、AFMカンチレバー先端に20 nm径の金属チップ形成に成功し、さらに先鋭化する見通しを得た。 [2]全期間を通して、固液界面のナノラマンイメージングの実現のために、(1) 金属ナノ粒子を、分析目的分子との相互作用を利用した近接安定化の手法を開発し、色素分子、DNA塩基、チオール系化学種の捕捉と状態分析に成功した。(2)ナノラマンイメージング用プローブの問題点を改善し、再現性よく1個のナノ粒子をチップ先端に形成する手法を開発した。入射・集光系の高効率化により、信号検出効率を約100倍改善できた。今後の固液界面の局所反応解析のために着実な研究成果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)