2009 Fiscal Year Annual Research Report
時空間制御に基づくオンタイム・オンデマンド有機光合成システムの開発
Project/Area Number |
21310081
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
垣内 喜代三 Nara Institute of Science and Technology, 物質創成科学研究科, 教授 (60152592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 淳 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (80304161)
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Keywords | マイクロ化学 / 有機光反応 / マイクロリアクター / 分光光度センサ / CMOSイメージセンサ / 不斉[2+2]光付加環化反応 / 光学活性メントール |
Research Abstract |
光反応に適したマイクロフローデバイスを設計・構築し、微細時空間分布制御に基づいて、有機光反応により生成する各種光反応活性種の観測及びそれらの反応性の評価を行うことを目的に、まず、不斉[2+2]光付加環化反応を行うための光学活性メントール補助基と基質となるシクロヘキセノンカルボン酸を、市販の光学活性プレゴン及びからシクロヘキサンンカルボン酸からそれぞれ簡便に合成した。一方で、シリコン集積回路技術によりオンチップ分光光度センサ及び偏光分析CMOSイメージセンサを設計・試作した。合成したメントール補助基及び反応基質を用いて、分光光度センサ及び偏光分析CMOSイメージセンサによる計測システムを完成させ、マイクロフローリアクター統合用不斉分析デバイスを試作し、メントール、スクロースでの機能を実証した。また、マイクロリアクターを用いて、メントール補助基を有するシクロヘキセノンカルボン酸エステルとシクロペンテンとの不斉[2+2]光反応の反応効率及び不斉選択性について調べ、効率及び選択性が、バッチ型光反応に比較して、向上することを見出した。さらに、X線結晶構造解析を用いて生成物の絶対立体構造を明らかにし、基本となる不斉光反応の選択性発現機構を解明した。同時に、反応基質の円二色性吸収スペクトルと生成物の不斉選択性に極めて高い相関性があることを見出し、円二色性吸収スペクトルによる不斉選択性の予測が可能であること提案した。
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Research Products
(9 results)