2011 Fiscal Year Annual Research Report
窒化物半導体ナノウォール結晶のヘテロ構造制御と光・電子デバイス応用技術の開発
Project/Area Number |
21310087
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
菊池 昭彦 上智大学, 理工学部, 准教授 (90266073)
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Keywords | ナノウォール / 窒化物半導体 / 電界効果トランジスタ / 選択成長 / ナノ結晶 / 分子線エピタキシー / 半導体超微細化 / GaN |
Research Abstract |
本研究は、研究代表者らが世界に先駆けて開発した窒化物半導体ナノ結晶であるGaNナノウォールの結晶成長機構の解明と制御技術の開発、ナノ物性の評価、およびナノ光デバイス(LD)とナノ電子デバイス(FET)応用の実験的検証を行い、革新的ナノデバイス材料としての可能性を提示することを目的とし、(1)ヘテロ構造ナノウォールの結晶成長技術の確立、(2)GaNナノウォール結晶のMBE法による選択成長機構と貫通転位抑止効果の解明、(3)GaN系ナノ結晶の物性評価(格子歪の緩和効果、In組成分布のナノ構造効果)、(4)InGaN/GaNナノウォールの可視域光励起発振の検証とInGaN/GaNナノウォールLDの開発、(5)GaN/AlGaNナノウォールの電気伝導特性評価とFET動作の検証、という課題を設定して実施した。 初年度に(1)と(2)、第2年度に(3)と(4)を成功裏に実施し、最終年度は(5)ナノウォールFETの作製と動作検証を行って、計画全体において予定通りの成果を得ることができた。 以下に最終年度の研究概要を記す。半絶縁性c面GaNテンプレート表面に厚さ5nmのTi膜を堆積し、電子線描画とドライエッチングでナノパターンを形成してGaN層を露出させ、ノンドープGaNを3時間、ノンドープAl_<0.2>Ga_<0.8>Nを20nm成長したところ、極めて選択性の良好なAIGaN/GaNナノウォールFET構造が成長できた。チャネル部は幅120~200nm、高さ約1.2μmのナノウォールとし、AlGaN層がナノウォール上部と側面全体を覆っている構造が形成できたことから二次元電子ガスによる高速性も期待される。表面全体にALD法でAl_2O_3絶縁膜を20nm堆積後、ソース、ドレイン、およびゲート電極を形成した。ゲート電極幅は10μmとした。m軸に沿ったナノウォールFETにおいて、I_D-V_<DS>特性(静特性)を評価したところ、ゲート電圧による明瞭なドレイン電流の制御が確認された。これは世界初のAIGaN/GaNナノウォールの実験的検証である。本成果により、AlGaN/GaNナノウォールが電子デバイスに応用可能であることが示された。最終課題である電流注入型ナノウォールレーザの研究は、引き続き基盤研究(B)「InGaN量子構造活性層を内在する超薄膜GaNナノウォール発光デバイスの研究」で実施する計画である。
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Research Products
(30 results)
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[Presentation] Epitaxial Growth and Emission Device Applications of GaN-based Nanocolumns2011
Author(s)
K.Kishino, K.Yamano, S.Ishizawa, J.Kamimura, T.Kouno, M.Goto, R.Araki, T.Suzuki, A.Kikuchi, K.Nagashima, K.Kamiyama
Organizer
SemiconNano 2011, 3rd International Workshop on Epitaxial Growth and Fundamental Properties of Semiconductor Nanostructures
Place of Presentation
Traunkirchen, Austria(Invited)
Year and Date
20110911-20110916
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