2010 Fiscal Year Annual Research Report
RFIDの口腔内設置が連携する社会安全と健康増進のバリューチェーン
Project/Area Number |
21310102
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石幡 浩志 東北大学, 病院, 助教 (40261523)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島内 英俊 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70187425)
下西 充 東北大学, 病院, 助教 (40302153)
|
Keywords | RFID / 血糖値 / 歯周病 / 携帯電話 / チタン / 本人確認 / 再生医療 |
Research Abstract |
携帯電話を顔に寄せるタイミング,すなわち通話操作がそのまま口腔内にあるRFIDと連携できる機会となり,電子決済やエントランスゲートなどでの本人確認手段として素早い認証手段となり、加えてRFIDに体温や血糖値を計測するセンサーを組み込み,生体情報をモニターして糖尿病などの生活習慣病の予防や治療を支援するシステム開発を念頭に,生体親和性を施したRFIDと血糖値計測用電極を口腔内に設置し,RFIDとの通信,血糖値計測を実証する.歯周病治療における歯周組織再生手術の際に用いられる歯槽骨再生誘導メンブレンにRFIDを組み込む方法を考案,箔状のチタン製アンテナの設計シミュレーションを行い、生体の伸縮と屈曲に対応出来るクローバー状のループアンテナを考案した。このアンテナは純チタン製であることから、RFID端子との電気的接続という懸案については、チタンに親和性のあるNi(ニッケル)にて下メッキを行いその上に金メッキを施す方法により、良好な接合を達成、歯周組織埋込型RFIDの実現に向け大きく前進した。さらにアンテナループとなる純チタン箔の生体親和性を検証するために、歯根膜由来線維芽細胞による培養試験を行い、極めて良好な成績を得た。さらに、このようなチタン箔薄アンテナの生体親和性を向上するため、箔に50μm孔を無数に形成するメッシュか処理を行ったところ、培養細胞の付着と増殖はさらに良好になることが示された。生体内に埋め込み可能な電子媒体の安全性が実用レベルに達成されたことで、その臨床応用に大きく近づいたものと思われる。
|