2011 Fiscal Year Annual Research Report
GRiD W-phase MTによる巨大地震のリアルタイム地震解析システム
Project/Area Number |
21310114
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鶴岡 弘 東京大学, 地震研究所, 准教授 (10280562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川勝 均 東京大学, 地震研究所, 教授 (60242153)
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Keywords | リアルタイム / GRiD MT / W-phase / 巨大地震 / 災害軽減 |
Research Abstract |
本研究は,全世界で発生するMw6.5以上の巨大地震の震源および発生機構をW-phase を用いて理論的には地震発生後6分(遠地地震の場合は15分)という即時的に決定するリアルタイム地震解析システムを開発し,津波警報および地震直後の震度マップ作成等の災害予測に利することが目的である.平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の際に,プロトタイプシステムがこの地震をうまく決定できなかったことに対して,平成24年度において,新たな地震データ配信システムへの適用と開発したGRiD W-phase MTシステムの改善を行った.また,巨大地震のメカニズム決定の取りこぼしをなくすため,イベント駆動型のモーメントテンソル決定システムの開発も行った.2005年以降のモーメントマグニチュードが7を超える世界の地震およそ100個に対して,W-phase ソースインバージョンとGRiD W-phase MTの解を比較したところ使うチャンネル数が10を超える場合には,良好な解が得られることがわかった.また,複数の周期帯域(100-300sec, 150-400sec, 200-600sec, 200-1000sec)と複数の震源時間関数の組み合わせによる解の安定性なども調査し,震源時間関数が適切であれば,比較的短周期である100-300secでのモニターにおいてもリアルタイム解析においては満足できる解が得られることもわかった.GRiD W-phase MT解析においては,地震計の故障等やS/Nが悪いなどの理由により使えない成分を任意に選択できるように,Z, NS, EW成分を解析に使うように改善した.また,解析ウィンドウについても様々なオプションを設定できるなどシステムの改良を行った.今後は,本システムによるモニタリングを実施し,システムの経験を積んで気象庁等へ技術提供を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)