2010 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー認知症のワクチン分子設計に関する基礎研究
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21310144
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
杉村 和久 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (80127240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋口 周平 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 助教 (40295275)
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Keywords | アルツハイマー認知症 / M13ファージ / ワクチン / 自然免疫 / MyD88 / TLR9 / ヒト抗体 / ミミックペプチド |
Research Abstract |
予定していた項目は、 1)ヒト抗体の開発 2)B6抗体、B7抗体を用いて、J20の受動免疫実験 3)ワクチン設計を目指した免疫法の基礎研究 4)AβミミックペプチドがJ20の病態に及ぼす影響の検討 1)については一本鎖ヒト抗体であったB7を完全IgG型に変換し、HEK293細胞で発現、精製を達成した。 2)アルツハイマーモデルマウス、J20を繁殖させ、その遺伝子型をPCRにより確認し、実験を開始したが、実験可能な個体数の不足から、明解な回答は得られていない。再度実施する予定である。 3)免疫法の基礎研究では、M13ファージをリン酸緩衝液に溶かし、アジュバント無しで、腹腔、もしくは皮下に注射するだけで、非常に強い1次免疫応答が誘導され、しかもIgG抗体が産生される事を発見した。この免疫応答はMyD88シグナルに依存する自然免疫によることを遺伝子改変マウスを用い明らかにしたが、TLR2,4,5,7,9の関与と担当シグナル系は今後明らかにする必要がある。BBRCに速報で報告された。今後のワクチン開発に重要な知見をもたらした。 4)J20の個体数の不足により、進展していないが、B7抗体はアミロイド線維に結合する事、Aβミミックペプチド、B6-C15はプレフィブリルAβに結合する事より、脳内に蓄積するアミロイドプラークの組織染色解析を行った結果、市販のN-末を認識する抗体等とは異なる染色像が認められることより、脳内アミロイドの染め分けが出来る事が示唆された。この成績と病態の進行、その分子機序との関係が今後の解析目標となった。
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[Journal Article] Contribution of IL-18 to eosinophilic airway inflammation induced by immunization and challenge with Staphyloccus aureus proteins.2010
Author(s)
May Kuroda-Morimoto, Hidehisa Tanaka, Nobuki Hayashi, Masakiyo Nakahira, Tasutomo Imai, Michiko Imamura, Koubun Yasuda, Shizue Yumikura-Futatsugi, Kiyoshi Matsui, Toshihiro Nakashima, Kazuhisa Sugimura, Hiroko Tsutsui, Hajime Sano, Keiji Nakanishi
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Journal Title
Int.Immunol.
Volume: 22
Pages: 561-570
Peer Reviewed
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