2009 Fiscal Year Annual Research Report
里湖湖岸域希少植物のユビキタスモニタリング/ジェノタイピングによる生物多様性評価
Project/Area Number |
21310152
|
Research Institution | Lake Biwa Environmental Research Institute |
Principal Investigator |
金子 有子 Lake Biwa Environmental Research Institute, 総合解析部門, 専門研究員 (90280817)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 壮則 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 教授 (80206755)
瀬戸口 浩彰 京都大学, 大学院・人間・環境学研究院, 准教授 (70206647)
練 春蘭 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 准教授 (40376695)
|
Keywords | 植物 / 遺伝構造 / レッドリスト / GIS / 生物多様性 / 絶滅確率 |
Research Abstract |
本研究では、琵琶湖湖岸域に生息する絶滅危惧植物についで、1)全残存地域集団の遺伝構造または全残存個体の遺伝子型を明らかにすると共に、2)全残存個体・全株の位置情報をGISデータ化し、個体数または生息面積の増減をモニタリングすることによって、3)遺伝情報を加味した絶滅確率の推定や多様性の評価を行うことを目的としている。 平成21年度は、以下の研究を実施した。 1.遺伝解析 (1)ノウルシ、ハマエンドウ、ハマゴウ、オニナルコスゲ、タコノアシ、オオマルバノホロシの6種について、マイクロサテライトマーカーの開発を進め、それぞれ28座、20座、8座、10座、4座、19座の遺伝子座について、地域集団内における遺伝的変異の有無を検出中である。ノウルシ、ハマエンドウ、オニナルコスゲでは、それぞれ5座、3座、4座について、遺伝構造の解析に有効なプライマーが完成している。 (2)開発した遺伝マーカーを用いて集団遺伝構造を解明するため、ノウルシでは全生育パッチについて株サイズおよび位置情報の測定と遺伝試料の採取を行った。ハマエンドウでは全残存開花個体について個体サイズおよび位置情報の測定と遺伝試料採取を行うと共に、開花調査や種子採取を開始した。ハマゴウ、オニナルコスゲについても全残存地域集団からの遺伝試料採取を行った。 2.数理解析 (1)研究対象の多年生草本および低木種の約20種について、分布確認地点の位置情報および生息量を整理し、GISデータ化を完了した。また、集団動態推定に必要な不足情報とその調査方法等を明らかにするため、各植物種の生活史や繁殖生態に関する文献調査を行い、資料収集を行った。 (2)クローン植物における絶滅確率推定の準備として、遺伝的多様性と絶滅確率の関係において重要な病気の伝播モデルに関する基礎的研究を行った。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article]2009
Author(s)
金子有子
-
Journal Title
とりもどせ!琵琶湖淀川の原風景-琵琶湖・淀川の生物多様性保全に向けて-(サンライズ出版)
Pages: 31-48
-
-
-
-
-