2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21310166
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Research Institution | Osaka University of Economics and Law |
Principal Investigator |
内海 愛子 大阪経済法科大学, アジア太平洋研究センター, 教授 (70203560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 吉敬 早稲田大学, アジア研究機構, 教授 (40129797)
鎌田 真弓 名古屋商科大学, 商学部, 教授 (20259344)
加藤 めぐみ 明星大学, 人文学部, 教授 (30247168)
飯笹 佐代子 東北文化学園大学, 総合政策学部, 准教授 (30534408)
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Keywords | 日豪関係 / インドネシア / パラオ / ボートピープル / ナマコ・真珠 / 出稼ぎ / 地域文学 / アボリジニ |
Research Abstract |
2011年度は過去2年間の海外・国内調査の補充、追加調査を中心に実施した。代表者内海と分担者村井は、パラオ調査を行った。紀州串本からアル諸島ドボへ向かう採貝船の寄港地であった同地は、南洋庁時代には真珠養殖、米国への白蝶貝輸出の拠点でもあった。墓地に採貝夫たちの足跡を見つけ、水産資源省、マングローブ・珊瑚礁研究所などで関係資料を収集した。インドネシア・韓国でも調査。海の汚染などで養殖は衰退、稚苗生産に切り替えている業者もいた。 分担者の鎌田はダーウィンの国立公文書館で真珠貝採取産業、日本人契約労働者、先住民と日本人漁師との接触に関する史・資料を収集した。北部準州図書館の墓地資料の中に日本人ダイバーの名前を発見、墓地での写真撮影も行った。豪国立図書館などでも資料を収集した。分担者飯笹はボートピープルと国際関係を中心に資料を収集、初代中国大使でキーティング時代の移民政策形成に関与したS.フィッツジェラルド博士等からヒアリングを行った。日本人ダイバーが紹介されている教材調査もすすめた。分担者加藤は文学作品や口承記録などの日豪イ三国間の語りを分析し、地域に根ざした物語の再評価を試みた。文学作品による異文化間交流史の分析から地域文学研究に新たな歴史的側面を明らかにした。連携研究者田村はブルームとクリベイ、ダーウィンで調査し、元経営者などの聞き取りを行った。パースでも調査を行い、南洋真珠養殖会社元取締役が所有する文献及び文書資料を調査した。三重県志摩市、東京で養殖関係者に聞き取り、資料収集した。 調査報告会(10月8日、12年1月15日)では、入手した映像資料、証言からアラフラ海を中心としたヒトとモノの移動を報告し、地域研究、国際関係研究への新たな視点を構築すべく議論を重ねた。2012年度はこれまでの調査をまとめ、刊行する予定である。
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Research Products
(17 results)