2011 Fiscal Year Annual Research Report
米軍の性売買政策と性暴力―その歴史ならびに現状の実証的研究
Project/Area Number |
21310170
|
Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
林 博史 関東学院大学, 経済学部, 教授 (80180975)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤目 ゆき 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 准教授 (60222410)
秋林 こずえ 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (90377010)
|
Keywords | 米軍 / 性暴力 / 性売買 / ジェンダー |
Research Abstract |
3年目である本年度においては、資料調査ならびに現地調査をおこなうとともに、韓国の研究者・実務家と共同で研究会をおこない、研究交流をおこなった。12月に韓国米軍基地の現地調査をおこなうとともに、ソウルで日韓合同の研究会をおこない、交流できたことは大きな成果である。 資料調査については前年度に引き続き、アメリカ国立公文書館ならびに議会図書館、ニューヨーク市立図書館や、アメリカの女性平和NGOその他において日本を含め世界各地の米軍関係資料、議会報告、雑誌記事などを収集した。プエルトリコの米軍基地に関わる調査もおこない、跡地利用や基地問題についての教育プログラムなどについても調査をおこなった。米国立公文書館などでは、前年度に引き続き、世界各地の関連する軍資料を多数撮影して持ち帰ることができた。日本国内では、沖縄、岩国、北九州(小倉)、富士吉田、福生・立川、熱海などの米軍基地関係の資料収集をおこない、国内の米軍基地を抱えている地域での新聞資料や行政文書なども引き続き収集し、聞き取り調査もおこなった。 韓国については、先に述べたように研究者や実務家と研究交流、現地調査をおこない、今後の協力の手がかりができた。また韓国における実態や研究状況も理解でき、日本との比較研究が可能な条件ができた。 次年度は本研究の最終年度であるので、引き続き残された資料調査をおこないながら、収集資料の整理分析、総括をおこないたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで3年間の研究により、アメリカなどで多くの米軍関係資料を収集するとともに、基地問題に取り組んでいる諸団体の聞き取りや資料収集をおこなうことができた。また日本国内や韓国など共同で基地の現地調査も実施し、韓国の研究者などとのネットワーク作りも進んでいる。したがっておおむね順調に研究は進んでいると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、アメリカや日本国内などにおいて残された資料収集に努めるとともに、収集した資料の分析をおこない、共同研究をまとめる作業を進めていきたい。特に問題なく共同研究は進んでいるので、計画の変更なく、予定通り進める予定である。
|
Research Products
(17 results)