2012 Fiscal Year Annual Research Report
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21320012
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
湯浅 邦弘 大阪大学, 文学研究科, 教授 (30182661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 健二 島根大学, 教育学部, 教授 (10197303)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 中国哲学 / 出土文献 / 古文字学 / 上博楚簡 / 清華大学竹簡 / 岳麓秦簡 |
Research Abstract |
本年度(平成24年度)は、前年度に引き続き『上海博物館蔵戦国楚竹書』の釈読を、研究メンバー全員で分担して進めた。具体的には、代表者の湯浅邦弘が『上海博物館蔵戦国楚竹書』第9分冊所収の『舉治王天下』を、分担者の竹田健二が竹簡背面の劃痕・墨線について検討を進めた。『舉治王天下』には、これまで知られることのなかった堯舜禹伝承が記されており、中国の神話伝説研究の上でも、重要な文献であることが判明した。また、竹簡背面の劃痕・墨線は、竹簡の配列を検討する際の有力な手がかりとなる一方、そのルールについては未詳の部分もあり、慎重な取り扱いが必要であることも分かった。 一方、清華大学蔵戦国竹簡についても研究を進め、大きな成果を上げることができた。『清華大学蔵戦竹簡(壹)』として公開された諸文献には、現行本『尚書』や『逸周書』との類似点が多く、この内、『程寤』については湯浅が、また、『耆夜』については竹田が釈読と分析を担当し、それぞれすでに論文として発表したが、引き続き、第三分冊所収の『説命』『良臣』などについても基礎的な検討を加えた。 なお、代表者の湯浅は、これまでの研究成果を中国語の研究書としてまとめ、台湾の出版社から刊行した(業績欄参照)。 次に、海外学術交流についても進展が見られた。まず、平成24年9月に、研究グループ全員で上海博物館に赴き、上博楚簡の実物を実見する機会を得た。前年度に引き続き、多くの竹簡を直接実見できた。文字の詳細や竹簡背面の状況なども分かり、大きな成果が得られた。また、続いて湖北省の武漢大学簡帛研究中心に赴いて学術交流を行い、さらに湖南大学岳麓書院を訪問して、岳麓秦簡を実見した。いずれも、出土文献研究の進展に大きな影響を与える成果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基本計画通りに研究が進展している。また、清華大学竹簡、岳麓秦簡など、申請時には情報のなかった新出土文献についても研究を進めることができ、総合的には順調な遂行状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
ほぼ基本計画に沿って研究を進めることとしたい。特に平成25年度は最終年度に当たるので、これまでの研究をうまく総括できるよう努力したい。また、上記のように、研究開始時期(平成21年度)には情報のなかった新出土文献(清華大学竹簡、岳麓秦簡、北京大学秦簡・漢簡)の公開も相次いでおり、これらも視野に入れながら、戦国楚簡の研究を総合的に進めたい。
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Research Products
(9 results)