2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21320027
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
守屋 正彦 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90272187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井川 義次 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 准教授 (50315454)
山澤 学 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 講師 (60361292)
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Keywords | 中国孔子廟 / 礼拝空間 / 亀田鵬斎 / 宋学 / 啓蒙思想 |
Research Abstract |
礼拝空間における儒教美術について考察を行うため、第1は中国曲阜の孔子生誕の地、また孔子廟、歴代が住む孔府、歴代の墓の孔林をはじめ、山東省以北の主な孔子廟の調査を行った。第2は日本の江戸後期における儒教美術の市井への浸透のあり方を考察するために亀田鵬斎を中心とした研究を進めた。初年度の研究成果は「礼拝空間における儒教美術の総合的研究」報告書として研究代表者は『第一回中華人民共和国孔子廟視察報告』(2010年3月31日、筑波大学日本美術史研究室発行、1~70頁)と『亀田鵬斎碑文並びに序跋訳注集成』(2010年3月31日、筑波大学日本美術史研究室発行、1~587頁)を成果とした。中国の孔子廟調査では研究協力者に中川健造氏(中川美術館館長)を迎え、遺跡調査の画像データ等、大きな成果を得ることとなった。また亀田鵬斎碑文研究では村山吉廣氏(早稲田大学名誉教授)を迎え、研究成果の責任編集を行い、あらためて儒教美術を研究視点とすることでの、新たな解釈を加えることができた。 分担者である井川義次は『宋学の西遷』(2009年12月10日、人文書院発行、1~536頁)を著し、朱子を中心とした宋代の儒学がヨーロッパの近代啓蒙思想の形成への関与についてまとめた。もう一人の分担者である山澤学は日光東照宮を研究の対象とし、徳川家康と儒教について考察を進めている。湯島聖堂成立に向けた江戸開幕当初の調査研究が行われた。当該年度の研究成果はこれまでの研究の蓄積の上に成り立ち、また新たな研究視点を構築するための、臨地調査も視察報告としてまとめ、またこれらを科研報告として、ホーム頁を作成し、電子データとして公開した。
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Research Products
(4 results)