2011 Fiscal Year Annual Research Report
諸先学の作品調書・画像資料類の保存と活用のための研究・開発―美術史家の眼を引き継ぐ―
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21320033
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Research Institution | Independent Administrative Institution National Institutes for Cultural Heritage Tokyo National Research Institute for Cultural Properties |
Principal Investigator |
田中 淳 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 企画情報部, 部長 (00163501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 照男 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 企画情報部, 客員研究員 (20124191)
綿田 稔 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 企画情報部, 広領域研究室長 (40356275)
皿井 舞 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 企画情報部, 研究員 (80392546)
江村 知子 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 企画情報部, 主任研究員 (20350382)
三上 豊 和光大学, 表現学部, 教授 (60329018)
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Keywords | 美術史 / 文化財資料 / 文化財アーカイブ / 文化財研究 |
Research Abstract |
東京研究所が架蔵する、かつて業務で使用した文化財関係資料や、元職員遺族などから寄贈された文化財調書や関係写真など、研究資料として保存と活用を進めるとともに、従来の美術史研究では見過ごされてきた関連資料などについて積極的に活用してゆくための研究を行った。対象とする資料は、刊行物のように分類・管理が容易なものばかりでなく、肉筆のメモやスケッチ、会議や研究会の配付資料、35mmスライド、16mmフィルムなど、実に多種多様なものを含んでいる。これらは整理が難しく、他の美術館・博物館や図書館、大学などでは敬遠されてきた資料であるが、稀少性の高いものも少なくない。4カ年の計画の3年目にあたり、それらを分担して、整理し、デジタル化を進めるとともに、12月には、進捗状況の確認と情報の共有をすべく中間報告会を行った(江村知子「「昭和の古画備考」-田中一松資料を今後の研究に活用していくために」、皿井舞「久野健資料について」、三上豊「現代美術資料-画廊等のDM・目録等の整理と今後の課題」、中野照男「柳澤孝資料について」、綿田稔「田中助一資料について」、田中淳「田中敏男資料について」)。 あわせて、資料ごとにデータベースが林立し、文化財アーカイブとしての全体像が見えにくいという問題を解決すべく、現在運用中の書籍・展覧会カタログ・美術文献・写真原板などのデータベースと、田中一松・久野健・梅津次郎の各資料の基礎データを統合させたデータベース(総数約635,000件)を試作してデモンストレーションを行った。そのことで様々な形態で存在している文化財資料を一括して検索できるばかりでなく、複合的に進行している研究動向を浮き彫りにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4カ年の計画の3年目にあたり、それらを分担して、整理し、デジタル化を進めるとともに、12月には、進捗状況の確認と情報の共有をすべく中間報告会を行い、あわせて、現在運用中の書籍・展覧会カタログ・美術文献・写真原板などのデータベースと、田中一松・久野健・梅津次郎の各資料の基礎データを統合させたデータベース(総数約635,000件)を試作することで、様々な形態で存在している文化財資料を一括して検索できるばかりでなく、複合的に進行している研究動向を浮き彫りにすることができたので「(2)おおむね順調に進展している」と自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
4年間のまとめを視野に入れ、それぞれが研究分担している資料・画像類の目録化を視野に入れてデータ入力を進める。あわせて、資料そのものの劣化進行の防止と保全をはかりながら、情報の蓄積を行い、公開・利用のための手法を開発する。その過程で、先行研究者がどのような作品に関心を持ち、調査に臨んだか、収集資料の時期などを明確にしてゆくことで資料の傾向を把握するように努め、構築した各種データを効果的に情報発信する手法の開発を進める。あわせて、写真類は経年による劣化が進行しているものが多く含まれるため、保存と活用の方針策定を行い、研究分担者はそれに基づいた保全に努める。
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Research Products
(1 results)