2010 Fiscal Year Annual Research Report
Creative Engagement~宇宙から地球へ:芸術におけるアナザーモデル
Project/Area Number |
21320040
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
高橋 悟 京都市立芸術大学, 美術学部, 准教授 (30515515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 友明 京都市立芸術大学, 美術学部, 准教授 (60315926)
井上 明彦 京都市立芸術大学, 美術学部, 准教授 (30232523)
中原 浩大 京都市立芸術大学, 美術学部, 准教授 (10326184)
中橋 克成 京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (60309044)
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Keywords | 感性学 / 芸術諸学 / 生態学 / 医療福祉 / 宇宙科学 / ストレス / 都市工学 |
Research Abstract |
平成22年度は、前年度の研究の継続として、1)記憶の空間形成モデルと認知症・発達障害、2)身体図式と記憶に関わる構築物、3)地形のトポロジカルな変換装置、4)関係概念としての自己、5)記憶に関わる臨床的ワークショップという五つの研究を実施すると共に各研究テーマの関連性について検証した。これらの成果の中間発表と社会的公開を目的として「Trouble in Paradise/生存のエシックス」展の開催(2010年7月9日~8月23日)を開催。表現論理に関わる芸術を触媒として宇宙・環境・医療・生物など諸領域と日常生活を結びつけ、「生きるための方法」をさまざまな形で実験し探し求めること。このようなテーマのもとに「生存のエシックス」展(京都国立近代美術館2010年7月9日~8月23日開催)では、国内外12のプロジェクトが紹介された。内外の研究機関に美術館も加えた協力関係のもとに、プロジェクトは、蜜蜂による健康診断、宇宙船内で浮遊する庭園、キクイ虫の音声信号を利用した森林保全計画、など、いっけん現実離れした視点から地球上の諸問題にアプローチすることで、人間というconditionを幅広い角度から見つめ直し「生存」に関わる基本概念を再構築することをめざした。また館内には「ワークルーム」を設置し、これをハブとして、フィールドワーク、パネルディスカッション、ワーク・イン・プログレスへの参加など様々なプログラムを連日実施し、鑑賞者が身体を通じて創造のプロセスに触れ思考を紡ぎ出す場とすると共に、「教育・研究・制作」を横断的に結ぶ付ける新たな芸術大学の在り方の提案ともなった。また、国際シンボジューム、Creative Engagement:生存のエシックス」を(2010年7月11日・7月31日)開催した。さらに大学コンソシアム京都での公開講座の開講2010年9月~2011年2月:芸術のみでなく、法学・人類学・工学・経済政策など多様な専攻の学生を対象に、社会と個人の問題を創造的に媒介する方法や、横断的な思考の場の形成について、研究プロジェクトチームがテーマを設定し、15回にわたる連続講義を行った。
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