2012 Fiscal Year Annual Research Report
能楽「型付」資料の全国的調査と、技芸伝承におけるその役割についての総合的研究
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21320050
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
山中 玲子 法政大学, 付置研究所, 教授 (60240058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊海 孝充 法政大学, 文学部, 准教授 (30409354)
小林 健二 国文学研究資料館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (70141992)
宮本 圭造 法政大学, 付置研究所, 准教授 (70360253)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 能 / 型付 / 復元 / 所作 / 能楽資料 |
Research Abstract |
1.能楽研究所蔵の重要な型付資料約40点についての調査をおこない、収録曲目の索引を作成した。なお未調査の資料があるため、曲目索引の作成は今後も継続する。 2.昨年度に引き続き、江戸時代初期の金春流型付である『秋田城介型付』の輪読とその復元の研究会を月2回ほどのペースで開催し、他の同時代の型付との比較を通して『秋田城介型付』独特の用語の意味を明らかにした。輪読した曲のうち、特に、能の演出の変遷や所作の記述法の変化に関わって重要と思われる4曲を選び、その謡舞部分について、型付に記されている江戸初期の演出の復元をめざした。復元実演の基礎となる資料を作成(3参照)したうえで、現行演出や現行の能の動きのルールと極端に違う部分などは能役者(観世流と金春流)の意見も聞きつつ、能舞台の上で実際に舞ってみるワークショップを開催した(参加者 約90名)。 3.舞台上の連続した所作を文字で書き留めていく能型付には複雑な記述ルールがあり、また、何種類もの異演出を併記する場合もあり、実演者が実際に動きながら理解するのでない場合、翻刻をしても理解しづらい面がある。本研究グループは複雑な型付の記述をできるだけ見やすく舞台上の動きがイメージしやすい形で示す表記法を考案し、2のワークショップの際にはその資料を公開した。 4.ワークショップの結果や型付研究の成果をより広い視野で捉え直してみることを目的に、シンポジウム「能の所作を考える―通底するもの・際だつもの」を開催した(2012年11月18日。参加者 約190名)。これらの成果の一部は『能楽研究』37号に掲載。また、能楽研究所ホームページ上での公開を準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)