2011 Fiscal Year Annual Research Report
現代舞台芸術の映像アーカイヴを利用した実践的研究及び教育方法の開発
Project/Area Number |
21320056
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河合 祥一郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40262092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ドォヴォス パトリック 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00242032)
内野 儀 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40168711)
竹内 孝宏 青山学院大学, 総合文化政策学部, 准教授 (60302816)
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Keywords | 舞台芸術 / 映像資料 / アーカイヴ / 演劇 / ダンス / パフォーマンス / 現代演劇 / デジタルアーカイヴ |
Research Abstract |
(1)欧米を中心とする諸外国において、舞台芸術の映像資料がどのように収集され、どのようにアーカイヴ化されているかにつき、すでに調査済みの機関もあったが、技術的側面等々が日進月歩であることをふまえ、その現状と問題点を比較検討するために、今年度も引き続いて調査を行った。その際、単なる表面的な調査に終わらないよう、諸外国の諸機関の資料を使って行われている研究が具体的にどのような成果を生んでいるのかまで明らかにすることが目指された。担当は、河合祥一郎(日本および英国)、ドゥヴォス、バトリック(ベルギー、フランス)、内野儀(日本、アメリカ合衆国、オランダ、香港)、竹内孝宏(日本およびアメリカ合衆国)。ここでは、以下のような観点からの情報収集が重要であった。a.それぞれの機関がどのような資料をどのようなかたちで所蔵し、どのようにカタログ化し、さらにどのように研究やその他一般の視聴に供されているか。またその研究成果はどのような形で公開されているか。b.映像の権利関係の問題。アーティスト、劇場、劇団等、あるいは放送局等とどのような法的契約関係を結んでいるか。時間が許す範囲で、実際に海外に調査旅行に出かけ、国内の演劇関係の映像資料をもつ機関(早稲田大学演劇博物館、京都造形芸術大学等)を訪れたりする必要が今年度も昨年度同様生じた、それ以外の情報収集の方法も含め、多角的に研究を進めることができた。今年度中に、研究参加者がそれぞれ一度は海外に調査と資料収集に出張する予定であったが、諸般の事情で当初の計画通りに進まなかった案件もあった。(2)一般公開の予定はないが、研究代表者が所属する研究科内で立ち上げた小規模な現代舞台芸術映像のデジタル・アーカイヴ内容のさらなる拡充を図り、かつアーカイヴを利用した具体的な研究・教育を継続した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上にあるようにほぼ順調に研究は進展しているが、昨今の大学の事情により(参加研究者の大学内における雑用の極端な増加)、海外での調査に支障を来す案件が今年はあり、その意味では年初の計画よりは多少、研究の進展が遅れた面はある。しかし、アーカイヴそのものは順調であり、それを利用した授業はおおむね学生から好評である。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は最終年度に当たるので、これまでの成果をまとめつつ、映像アーカイヴを使った授業を、学部レベルと大学院レベルでさらに幅広く展開していく予定である。
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Research Products
(6 results)