2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21320067
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高木 裕 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (60116944)
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Keywords | テクスト論 / <声> |
Research Abstract |
講演会1 2010年9月ナント大学の特別講演(招待)において、研究代表の高木は、La Voix et l'ecriture dans la poesie de Nervalと題し、ネルヴァルの<声>とエクリチュールの関係について講演した。 講演会2 基盤研究(B)「声とモデルニテに関する比較総合的研究」の主催で、2010年11月に、岩波書店の「ヨーロッパ中世シリーズ」で、『声と文字』を上梓された大黒俊二先生(大阪市立大学院教授)の講演会(演題:「女性のリテラシー、俗語のリテラシー-15世紀のフィレンツェから」)を開催した。中世ヨーロッパを舞台に展開する<声>の文化と文字の文化の相克について、理解を深めた。 講演会3 2010年12月に、ミショー研究の第一人者で、ガリマール書店から、『エクアドル』『アジアにおける一野蛮人』の注釈書を上梓されている、ジェローム・ロジェ特別研究員(ボルドー第3大学)を新潟大学に招き、「<声>の破片-アンリ・ミショー『アジアの一野蛮人』あるいは自己自身への抗いとしての旅」と題した講演会を開催した。ミショー文学の語りの特質を<声>のキータームを手がかりに明快に示す講演であった。 刊行物1 基盤研究(B)「声とモデルニテに関する比較総合的研究」の研究グループとボルドー第3大学の研究グループ「モデルニテ」との5年間の実質的な共同研究の成果をもとに「国際シンポジウム声とモデルニテ」を2010年3月15(月),16(火)の2日間、ボルドー第3大学を会場に、開催したが、このシンポジウムの発表原稿をもとに欧文論集「Voix et Modernites」(新潟大学人文学部)を刊行した(2011年3月)。研究交流の意義を再確認するとともに、<声>のテーマが孕む問題群の研究意義を国内外にアピールすることができた。 刊行物2 新潟大学人文学部紀要「人文科学研究」第128輯において、<声>とテクスト論のプロジェクト特集を組み、研究成果を発信した。
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Research Products
(11 results)