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2010 Fiscal Year Annual Research Report

定量的分析手法を用いた諸言語の音響特徴量相関に基づく普遍的言語リズム研究

Research Project

Project/Area Number 21320080
Research InstitutionChubu University

Principal Investigator

ヤーッコラ伊勢井 敏子  中部大学, 人文学部, 教授 (00454364)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 広瀬 啓吉  東京大学, 大学院・情報理工系研究科, 教授 (50111472)
Keywords言語リズム / タイミング / 音響特徴量 / 日本語 / 英語 / 呼吸制御 / アクセント / 時間制御
Research Abstract

本研究では,言語系統の異なる4言語の言語リズムとタイミング研究について,個別言語の韻律の3大要素(長さ・ピッチ・音圧)の音響特徴量を定量的に計算し,その結果を統計的に処理し相関を見る手法をとる.当該年度の研究においては,日本語・英語を中心として参考に中国語も含め音声医学分野も視野に入れた韻律実験を行った.まず,言語リズムと呼吸制御(胸筋と腹筋)と音声信号がどのように関係するか医療用ストランゲージを用い日本語話者・英語話者・中国語話者を測定し音声信号との相関を観察した.結果,英語話者は英語発話時には,強弱(強勢)と呼吸波が規則的に観測された.日本語話者は英語発話でも日本語発話時に見られるように,強弱も呼吸波も弱かった.他方,英語話者は日本語発話時では日本語話者に似た波形,中国語話者は日本語や英語の発話時には,英語話者や日本語話者に似た波形を算出した.この結果,英語話者や中国語話者は日本語話者よりも腹筋と胸筋を母語においてより大きく使っていてその制御は外国語学習にも役だっている可能性が示唆された.次に,英語アクセントの日本語話者による2音節語の生成実験では,英語話者はピッチと音圧の上昇下降がほぼ平行しているが,日本語話者は必ずしも一致していないことが明らかになった.これは申請者の日本語の韻律制御実験でも観察されたことから,母語の影響が出ている可能性が示唆される.また,3種(第一,第二,弱)のアクセントを含む英語2~4音節語のアクセント同定実験では,日本語を母語とする学習者は全体に回答率が低かった.3音節語と4音節語の回答率が更に低い(ほぼ同率)結果が出た.英語アクセントは強弱という2項対立でなく更に複雑でそれが学習者にとって知覚を困難にさせている要因となっていることが分かる.さらに,日本語撥音の異音を含む語彙レベルの時間制御生成実験においては,中国語話者が日本語話者および英語話者よりモーラの等時性の近似を示した.ただし,異音の短長弁別生成実験では,日本語話者が一番モーラの等時性を示した.以上から明らかになったことは,韻律の各要素の制御は言語間話者により異なっていること,更に韻律の制御は呼吸メカニズムとも関係しそれが各言語リズムを生みだしていることである。

  • Research Products

    (5 results)

All 2012 2011

All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] JEFLによる英語語彙アクセントに関する生成の問題(1)2012

    • Author(s)
      ヤーッコラ伊勢井敏子・広瀬啓吉
    • Journal Title

      日本音響学会春季研究発表会講演論文集

      Pages: 529-530

  • [Journal Article] JEFLによる英語語彙アクセントの知覚(1)2012

    • Author(s)
      ヤーッコラ伊勢井敏子・広瀬啓吉
    • Journal Title

      日本音響学会春季研究発表会講演論文集

      Pages: 527-528

  • [Journal Article] EJFLとCJFLによるNの異音の短長弁別における単語内時間制御2012

    • Author(s)
      室津卓也・ヤーッコラ伊勢井敏子
    • Journal Title

      日本音響学会春季研究発表会講演論文集

      Pages: 531-532

  • [Journal Article] EJFLとCJPLによるNの異音の短長弁別における生成の問題2012

    • Author(s)
      室津卓也・ヤーッコラ伊勢井敏子
    • Journal Title

      日本音響学会春季研究発表会講演論文集

      Pages: 533-534

  • [Journal Article] A linguistic rhythm observed from the respiratory muscle movements and speech waveforms by English, Japanese and Chinese L1 and L2-the recitation of a story2011

    • Author(s)
      Toshiko Isei-Jaakkola
    • Journal Title

      The 17th International Congress of Phonetic Sciences (ICPhS XVII), Hong Kong, China

      Pages: 942-945

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-06-26  

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