2009 Fiscal Year Annual Research Report
言語課題遂行時の脳科学から見た負担の量と質:テストでは測定できない不均衡
Project/Area Number |
21320103
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木下 徹 Nagoya University, 国際開発研究科, 教授 (90177890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 正利 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (80216308)
成田 克史 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (40128202)
西村 秀人 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (90402411)
今井 裕之 兵庫教育大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (80247759)
大石 晴美 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (50387479)
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Keywords | 外国語 / 認知科学 / 教育 / 脳科学 / 可視化 / 言語習得 |
Research Abstract |
本研究は、基本的には、従来から用いられてきたペーパーテストによる結果においては差がなくても、学習者の脳における認知負荷は質・量とも異なる可能性を、脳科学的手法で検証しようというものである。そのため、本研究は、以前に行った先行研究を継承しつつ、言語間距離を、課題の種類の視点(4技能)から再分類し、併せて、学習者の母語と目標言語の組み合わせを英語の他、ドイツ語、日本語、中国語等に拡大し、さらに、音楽と数学課題にも拡張することにより、言語課題を典型例とした、上記仮説の普遍性を探求することを目的としている。 平成21年度は、初年度であることから、交付決定に基づき、研究体制や当初の計画について、種々検討を加えた。それをうけて、本年度は、まず、英語、日本語の言語課題に加えて、音楽課題として、西洋器楽、伝統的邦楽、文部省唱歌を用いて、大学、大学院レベルの日本人英語学習者、および、同レベルの、英語、中国語、ペルシア語、ポルトガル語、ブルガリア語等、種々の印欧語、非印欧語の母語話者で、日本語の学習者である留学生等の実験参加者の協力も得て、各課題への潜在的ファミリアリティー、各課題遂行時の脳血流、および、脳波の変化についての予備的な調査と実験を行った。 また、並行して、技術的側面から、受動課題だけでなく、スピーキングを中心とした能動課題についても、因子分析をはじめとするデータの処理に関する予備的検証も行った。さらに、関連する、言語課題遂行時の脳血流変化についての既存データの再分析も行った。
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