2010 Fiscal Year Annual Research Report
言語課題遂行時の脳科学から見た負荷の量と質:テストでは測定できない不均衡
Project/Area Number |
21320103
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木下 徹 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (90177890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 正利 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (80216308)
成田 克史 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (40128202)
西村 秀人 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 准教授 (90402411)
今井 裕之 兵庫教育大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (80247759)
大石 晴美 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (50387479)
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Keywords | 外国語 / 認知科学 / 教育 / 脳科学 / 可視化 / 言語習得 |
Research Abstract |
本研究プロジェクトの基本的課題である、伝統的な方法(ペーパーテスト等)では必ずしも見出されないような面における、学習者間の不均衡について、平成22年度は、まず、前年度後半実施した、音楽課題と、英語を中心とした読解課題について、課題遂行時の脳血流の変動による脳の賦活状態に関するデータ解析を試みた。その結果、音楽課題においては、当初想定した仮説が必ずしも支持されず、その原因としては西洋音楽と日本の伝統音楽への前提とした親密度が、必ずしも今回の実験の協力者には当てはまらないことが推定された。この点については今後、実験デザインを修正してデータを再度収集することを計画している。また、英語を中心とした読解課題と、同じく、聴解課題の情報処理プロセスについては、その一環としての英語における語彙認知課題を視覚刺激により実施した部分について分析した。その結果、習熟度によっては、脳血流においても、反応時間と同様の、一種の「プライミング効果」的現象が見られる可能性が示唆された。この部分については2010年9月に行われたイギリス応用言語学会の本年度研究大会において報告した。 年度後半は、数学課題、多読訓練の効果を含む英語読解課題、及び英語スピーキング課題に関する実験を行った。数学課題については第一言語、第二言語、第三言語それぞれによる課題遂行状況と関連する脳の賦活状態に関する測定を試みた。また、スピーキング課題では、第二言語による読解時と第一言語による要約時の対比も試みた。さらに、読解課題遂行中の視線と脳血流の同時測定についても試験的に調査した。これらに関するデータも平成23年度以降、順次、解析と報告を予定している。
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Research Products
(3 results)