2012 Fiscal Year Annual Research Report
言語課題遂行時の脳科学から見た負荷の量と質:テストでは測定できない不均衡
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21320103
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木下 徹 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (90177890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 克史 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (40128202)
大石 晴美 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (50387479)
今井 裕之 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (80247759)
西村 秀人 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (90402411)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脳科学 / 脳機能イメージング / 英語教育学 / 応用言語学 / 教育工学 / 第二言語習得論 / 言語テスト |
Research Abstract |
本年度は最終年度であるので、これまでの経過に鑑みて、計画を一部修正することも含めて、2012年7月と2013年3月に測定を行った。測定に要する装置の利用できる時期と期間の都合やその他諸般の事情で年度末ぎりぎりまで実験を行ったので、現時点ではまだ、詳しい分析結果はまとめることができていないが、これまでのところ、当初の仮説である、従来のペーパーテストでは見出しされにくい違いが、脳科学の進展に伴う、イメージング技術を応用した、脳の賦活度を示す、脳血流の相対的変化量のデータでは、現れることがありうるという点に関して、学習者の母語と目標言語の関係、学習者の熟達度や、賦活測定の部位、及び課題の種類などにより、限定的ではあるが、ある程度、支持される傾向にあることを示唆する結果も見られている。同時に、課題の種類によっては言語的要素、特に第2言語の役割が相対的に低く、結果として群間の差が顕在化しなかったことを示唆するものもあった。 さらに、母語話者と学習者の比較から、賦活の程度を示す量的増減だけでなく、質的な差についても検討する必要があることを示唆するような結果も見られた。 なお、当初計画していた、課題のうち、音楽課題については、当初の想定に反して、日本人学習者でも、実際の実験参加者は、日本の伝統的音楽よりも、西洋音楽により強い新密度を示すケースが多く、想定していたような学習者群間での目標課題への潜在的距離という点で差を生じさせることができないことが判明した。このことは、日本人学習者に限らず、音楽が民族・人種等を超えた影響力を持つことの1証査とも言える。また、ドイツ語と中国語の課題についても装置の利用可能期間と実験参加者数の確保の関係から今後の課題とすることとした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)