2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21320111
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宇山 智彦 Hokkaido University, スラブ研究センター, 教授 (40281852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋田 茂 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10175789)
山室 信一 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (10114703)
川島 真 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (90301861)
守川 知子 北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (00431297)
池田 嘉郎 新潟国際情報大学, 情報文化学部, 講師 (80449420)
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Keywords | 比較歴史学 / 東洋史 / 西洋史 |
Research Abstract |
本年度は「帝国と近代」をメインテーマとしていくつかの研究会を開催した。特に重要だったのは、2009年9月3日の研究会(札幌)において、日本帝国を「国民帝国」および「異法域結合と差異化」の視点から論じた山室信一の報告と、ソ連を「共和制の帝国」として分析した池田嘉郎の報告であり、他の帝国・大国の研究にも応用できる概念や分析枠組みが提供された。カザフ大学のジャナト・クンダクバエヴァ教授を迎えて行った研究会(東京、2010年2月20日)では、ロシア帝国がカザフ人・カルムィク人を統合するために使った手法(行政、報賞、儀式、近代的生活習慣の導入)を、イギリス帝国との比較も念頭に置きながら議論した。また、国際シンポジウム「蒋介石と高田、そして日中ソ関係」(上越、2009年11月30日)を共催し、中国の近代化と歴史認識・国際関係の再編を、比較の観点から議論した。そのほか、ロシア帝国やその周辺地域の近代史を専門とする若手研究者たちを招いて研究会を開いた。これらを通して、近代における帝国の辺境・植民地統治や国際関係に関わる多くの事例を、帝国中央と周縁の両側から分析することができた。 海外での成果発表としては、宇山智彦がヴェネツィアでの国際ワークショップReligion and Society in Central Eurasiaに参加し、ロシア帝政下でのカザフ人のイスラーム認識に関する報告を行った。 資料収集の面では、ロシア帝政期中央アジア史に関する文献資料コレクション「トルキスタン集成」のデジタル版を購入するなど、比較帝国史研究に有用な史料を集めた。
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Research Products
(18 results)