2009 Fiscal Year Annual Research Report
農村人口変動の新潮流-逆流的人口移動に関する日本,ドイツ,タイの比較研究-
Project/Area Number |
21320156
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中川 聡史 Kobe University, 経済学研究科, 准教授 (10314460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 眞一 神戸大学, 経済学研究科, 名誉教授 (80030683)
山本 充 埼玉大学, 教養学部, 教授 (60230588)
藤岡 秀英 神戸大学, 経済学研究科, 准教授 (30252753)
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Keywords | 農村地理学 / 農村人口 / 人口移動 / 兵庫県 / ドイツ / タイ |
Research Abstract |
初年度であった平成21年度は、8月にメンバー全員でドイツの農村人口変動に関する予備調査をおこない、既存研究、統計資料の収集と対象地域の検討をおこなった。調査はドイツ中部、フランクフルト近郊、およびライン川に沿った「ワイン街道」で実施した。この地域はフランクフルト等の大都市に通勤可能であり、また居住アメニティの高い地域として知られている。また、同地域内にあるハイデルベルク大学にて社会地理学研究室モイスブルガー教授と情報交換をおこなった。また、同じ8月に、日本の農村人口変動に関する全世帯を対象としたアンケート調査を兵庫県多可町加美区において実施した。この調査に先だって、神戸大学経済学研究科と多可町の間でまちづくりに関する連携協定を締結し、調査が研究目的だけでなく、多可町の今後のまちづくりに資することを目指しておこなわれることを確認した。その後、調査結果のデータ入力、単純集計結果の整理をおこない、その結果は平成22年3月の日本地理学会春季学術大会で報告した(平成22年6月の日本人口学会大会でも報告予定)。平成22年3月には、タイの農村人口移動の実態をみるため、そしてドイツおよび日本からタイへの国際人口移動をみるため、タイで予備調査をおこなった。調査は主にタイ国内で居住アメニティが高く、欧米や日本から退職者が多く居住するとされる同国北部のチェンマイ市でおこなった。チェンマイにおける、とくに日本からの退職移動者にインタビュー調査を実施するとともに、平成23年度以降、日本からチェンマイへの人口移動に関してチェンマイ大学日本研究センターと共同研究をおこなうことを取り決めた。平成22年度は当初の計画通り、日本では具体的な調査を実施し、ドイツとタイにおいては、平成23年度以降により具体的な調査をおこなうための予備調査、関係機関との連携の構築をおこうなうことができた。
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Research Products
(6 results)