2012 Fiscal Year Annual Research Report
ラテンアメリカと中東欧の政治変動比較―民主主義の定着過程の比較動態分析
Project/Area Number |
21330027
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
林 忠行 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (90156448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仙石 学 西南学院大学, 法学部, 教授 (30289508)
横田 正顕 東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (30328992)
出岡 直也 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (50151486)
月村 太郎 同志社大学, 政策学部, 教授 (70163780)
村上 勇介 京都大学, 地域研究統合情報センター, 准教授 (70290921)
中田 瑞穂 明治学院大学, 国際学部, 教授 (70386506)
上谷 直克 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター, 副主任研究員 (80450542)
平田 武 東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (90238361)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 比較政治 / ラテンアメリカ / 中東欧 / 民主主義 / 民主化 / 新自由主義 / 福祉国家 / 政党システム |
Research Abstract |
本年度は2012年9月29日と2013年3月24日に研究会を実施した。前者は若手を中心とするもので、「新自由主義時代における年金制度改革の比較」というテーマで、柳原剛司氏(松山大学講師)が「ハンガリー年金制度の部分的民営化の失敗と改革議論」、馬場香織氏(東京大学大学院博士課程)が「ラテンアメリカにおける年金制度『再改革』:第一世代改革の経路とその刻印を中心に」という報告を行った。後者では「ネオリベラリズムと政党政治;政党の指向性と実際の政策にずれが生じるのはなぜか」というテーマで、村上勇介氏(京都大学)が「ラテンアメリカにおける政党指向と政策のギャップ─ペルーとホンジュラスの事例から─」、横田正顕氏(東北大学)が「現代イベリア政治における政党イデオロギーの偏移と遷移」、小森宏美氏(早稲田大学)が「エストニアの『新自由主義的』政策を支える諸要因と抵抗」という報告を行った。 また、これまでの研究会の成果をとりまとめるかたちで、『ネオリベラリズムの実践-中東欧・ロシアとラテンアメリカ』というタイトルの論文集を2013年3月に出版した。その内容をごくかいつまんでまとめてみると、次のようなものといえる。研究対象とした中東欧、ロシア、ラテンアメリカにおけるネオリベラリズムの浸透の過程は基本的には共通の性格を持ち、その受容の程度や具体的現れ方は対象となった地域の間で多くの共通する事例を取り出すことが出来る。しかし、そこで重要と思われることは、それぞれの地域で並行してかなり大きな地域内の相違が観察されることである。それはネオリベラリズムを引き込む「プル要因」の差や、政党政治の中に組み込まれたネオリベラリズムの位置やその争点化の形の違いなどによって生じている。さらに、ネオリベラリズムをめぐる争点は各国の政党政治の形や安定度に大きな影響力を持っていることも確認された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)