Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌倉 稔成 中央大学, 理工学部, 教授 (40150031)
藤越 康祝 中央大学, 理工学部, 客員教授 (40033849)
山本 拓 日本大学, 経済学部, 教授 (50104716)
小西 貞則 九州大学, 数理学研究院, 教授 (40090550)
酒折 文武 中央大学, 理工学部, 准教授 (90386475)
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Research Abstract |
本研究では次の5つの課題を発展させることを目標にしている:1. 高次元伝統的多変量手法の開発,2. 高次元現代多変量手法の開発,3. 高次元モデリング手法の開発,4. シミュレーションによる研究と応用,5. 高次元計量経済手法の開発.課題1に関しては,高次元漸近的枠組のもとで正準相関係数の漸近展開を導出し,これまでの大標本漸近展開近似の大幅な改良を与えた.また,2母集団における共分散行列の第j番目に大きい固有値の同等性検定を行うための検定統計量を提案し,一般の母集団のもとで検定統計量の極限分布を導出した。課題2に関しては,母数間に制約のある潜在構造モデルにおける新たな推定値の算出方法を提案した.それはEMアルゴリズムの変形版で,正しいMLEへの収束可能性を大幅に高めることに成功した.課題3に関しては,大規模モデルの推定と変数選択の新しい手法であるlasso推定を拡張して,非線形現象のモデル化に適用する研究に取り組み,新たな非線形モデリング手法を提唱した.課題4に関しては、モデル化の過程において,ベイズ推論によって計算機上で実行するアルゴリズムを組み込むことによって,従来,適切に捉えることが困難であった局所的に変動する高次元の現象や変化点を自然に取り組むことができる柔軟なモデリング手法となった.課題5に関しては,国全体のマクロ経済などを説明する場合に用いられる同時方程式モデルにおけるパラメータの推定量の性質について考察した。2段階最小二乗法,制限付き最尤推定法などの推定量に対して,標本数と外生変数の数が共に大きくなると言う高次元漸近的枠組のもとで,漸近展開を導出し漸近的性質を明らかにした.
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