2011 Fiscal Year Annual Research Report
金融市場のボラティリティと金融政策および経済変動との関係
Project/Area Number |
21330077
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁科 一彦 明治学院大学, 経済学研究科, 教授 (30094311)
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Keywords | 金融市場 / 金融政策 / 市場ボラティリティ / 金融危機 / Implied Volatility Index / Volatility Expectations / 経済変動 |
Research Abstract |
本研究の目的は、金融政策のアナウンス効果が市場の期待ボラティリティにどの程度まで影響を与えるか、市場ボラティリティが、金融危機に際して、資産価格変動にどれほど影響を与えるか、金融市場と経済変動とはどのような相互依存関係にあるか、といった諸問題を検討し、それらの研究を通して金融市場ボラティリティ・金融政策・経済変動を理解することである.A.「中央銀行のPurdahと金融政策決定会合前後のボラティリティの変動」、B.「国際金融市場における期待ボラティリティのダイナミックスと共変動」とC.「金融市場ボラティリティと経済変動の相関」の3つのプロジェクトから成り、本研究プログラムの平成23年度においては、計画通り研究を進めることができ、次の成果を得た. プロジェクトAの完了.Review of Pacific Basin Financial Markets and Policies (Nishina,Maghrebi and Holmes,forthcoming)およびWakayama Economic Review(Maghrebi and Holmes,forthcoming)の分析結果に基づき、日本銀行金融政策決定会合前後における市場ボラティリティ変動が景気動向先行指数との関係に依存することが示された. プロジェクトBの2年目での完了.さらに、期待ボラティリティ指数と国際金融危機の影響に関する分析結果を論文として国際学会(Nishina-Maghrebi-Holmes,APAD2011)で発表した. プロジェクトCの完了.内閣府経済社会総合研究所の景気統計を用いて、経済変動を図る景気動向指数(先行系列の消費者態度・長短金利差・投資環境指数)と金融市場ボラティリティ指数との関係を検討した.VAR計量的推定モデルの実証分析結果を論文として発表した(Maghrebi and Holmes,forthcoming).
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Research Products
(5 results)