2011 Fiscal Year Annual Research Report
製品デザイン開発プロセスにおける成果物の非当事者による評価手法の研究
Project/Area Number |
21330094
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Research Institution | Advanced Institute of Industrial Technology |
Principal Investigator |
小山 登 産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 教授 (70448009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 敏 産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 教授 (00451881)
山下 幹生 宝塚大学, 造形芸術学部, 教授 (00448010)
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Keywords | デザインマネジメント / パネル評価 / 製品デザイン / デザイン経営 / 戦略デザイン / 開発プロセス / ユーザー・インボルブメン |
Research Abstract |
第3段階(最終年度)として、過去2年間で情報収集した企業インタビュー調査や文献調査結果のデータ分析やまとめを実施した。その上で、不十分と思われたインタビュー調査内容や文献調査データに関して、追加インタビューや更なる文献調査等を行い、データ分析などの精度の向上に努めた。さらに、ある日本の自動車メーカーにて、実際の車両デザイン開発を通じて、社内パネル評価の制度設計からパネル評価の実施、更には結果のまとめとフォローまでをサポートする機会を得、そのプロジェクトの製品化後の評価も確認できたことで、「パネル評価」システムの現場での貴重なケーススタディーが実現し、その効果と活用について新たな知見を得ることができた。 要約すると、以下のことが確認できた。 1.今回の車両デザイン開発を通じて、さまざまな部署の関係者に対する直接のインタビュー実施により、マネジメントや関係者がパネル評価に期待や不安を持つがゆえに様々な質問や調査要求があったが、パネル評価制度の設計と運用において貴重な意見や質問となった。 2.今回の研究課題においては、以下の2つの知見を得ることができたと考えている。1点目は、パネル評価にあたっては、(1)パネラーの選定、(2)評価基準の具体的な表現、(3)パネル評価結果の分析方法の確立、(4)評価結果のマネジメントによる活用などを、充分考慮したうえで実施することが重要であり、成否に大きな影響が出ること。2点目は、パネル評価の実施結果と製品発売後の評価との差異の検証が必要ということである。最終の成果報告では、デザインの開発での上流・中流・下流の各段階におけるパネル評価手法と意思決定のあり方について、具体的かつ体系的にまとめ上げたい。
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