2010 Fiscal Year Annual Research Report
バイオクラスターの形成と企業家的活動に関する国際比較研究
Project/Area Number |
21330097
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
山田 幸三 上智大学, 経済学部, 教授 (40240014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 一頼 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (50142831)
原 拓志 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (60252756)
稲垣 京輔 法政大学, 経営学部, 教授 (10327140)
山田 仁一郎 香川大学, 経済学部, 准教授 (40325311)
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Keywords | バイオクラスター / 企業家的活動 / 社会的形成 / 正統化活動 / 事業システム / 技術開発型中小企業 / 価値連鎖 / 地域産業の新陳代謝 |
Research Abstract |
本研究の目的は、医療産業クラスターを対象として、企業家的活動と正統性、事業システム、社会的形成の3つのアプローチの理論的視角によって、クラスター形成過程、とりわけ形成初期段階における資源動員と価値連鎖形成プロセスに焦点を当てて分析し、クラスター形成主体としての技術開発型中小企業、産業支援機関、公的機関などとクラスターの成長との関係について理論的及び実践的示唆を得ることである。平成22年度は、まず前年度に収集した国内外の企業家的活動、技術開発型中小企業、産学官連携、産業クラスター、地域開発に関する主要な文献・資料の追加的な収集によって文献・資料リストを改訂し、新たな分析視角の確立・精緻化に努めた。次に、バイオクラスターの構成主体となる組織間の相互作用関係の追加的な調査として、神戸医療産業クラスターの形成に関わった神戸市と先端医療振興財団の中心的な関係者に追加インタビューをおこなった。併せて神戸医療産業クラスターに進出している地場企業の藤製作所にヒアリングによる実態調査を実施した。さらに、イギリスの成功しているバイオクラスターの構成主体組織間相互作用の検討のためケンブリッジ・クラスターを訪問し、Medical Research Council Laboratory of Molecular Biology、Babraham Bioscience Technologies Limited、東芝ケンブリッジ研究所、AnGes Uuro Ltd,、JETROロンドンのヒアリング調査をおこなった。調査では基礎研究と事業化、及び企業と関係諸機関の実態、企業家的志向性をもとにした活動などについて意見交換し、併せて関連する研究動向の調査と資料の収集をおこなった。調査結果については整理と検討を進め、第一次的な分析結果をもとにしたワーキングペーパーの作成を進めている。また、新たな理論的・実証的な分析視角については、主要文献と資料の整理をもとに企業家研究フォーラム年次大会で報告をおこない、ディスカッションペーパー「地域産業の新陳代謝と企業家の育成」を作成した。
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