2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21330139
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Research Institution | Japan College of Social Work |
Principal Investigator |
山下 英三郎 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (90350173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 香 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (60368066)
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Keywords | スクールソーシャルワーク / コンファレンス |
Research Abstract |
本研究はわが国においては、まだ馴染みのない修復的対話プログラムの学校現場への導入を図ることを目的としている。三年間にわたる研究の初年度である平成21年度は、海外の学校(アメリカ合衆国、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド)における修復的対話プログラムの実施状況を視察すると共に、文献及び資料の収集に焦点を当てた。 二年目で当該年度である平成22年度は、当初の計画通り、修復的対話プログラムを紹介するためのDVD教材と、テキスト・リーフレットの作成を行った。 DVDでは、修復的対話プログラムの基本的な概念と対話の進め方について説明するだけではなく、架空の事例を実際に演じ対話を進行させるという方法をとり、できるだけ分かりやすいように工夫をした。また、リーフレットについても文字による説明は必要最小限度に留め、イラストを多用することによって手に取りやすく、かつ理解しやすいような内容にした。 作成したDVD教材とリーフレットはできるだけ多くの人に触れることを企図して、著作権を放棄し自由に複製することを認めることとしたうえで、東京都、埼玉県、神奈川県の区市教育委員会とその他修復的対話プログラムの普及に寄与しうると想定される機関や個人に配布した。 これらのことを通して、いじめや学級崩壊・学校と家庭との間に生じるトラブルを解決するための新たな方法を提案することができたと考えられる。特に、対立的ではなく、平和的なアプローチによる問題解決の方法は、安心で安全な学校環境づくりに寄与することができる可能性を有すると思われる。
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