2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21330167
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 隆夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60272449)
|
Keywords | 視覚 / 運動視 / 自己運動知覚 / ベクション / 運動情報統合 |
Research Abstract |
本研究は、網膜運動,身体運動,複数の座標系の関係を,身体静止時に生じるヴェクションの解析,身体運動時の運動知覚の特性を切り口として以下の書店に関し実験的な検討を行い,モデルを構築することを目的とする.21年度は、装置の実装、静止時実験実施用プログラムの作成を行い、超大型ディスプレーに提示したオプティカルフロー(光学流勅)刺激の流動測度を、身体運動(自転中のペグル漕ぎ)に対してリアルタイムで制御し、移動連度の変化に即応する刺激を提示するシステムを構築した。その上で、主として静止状態における,ヴェクション,重心動揺,運動知覚特性の計測を行い、基礎的なデータを得ることが出来た。さらに、上記,静止状態(1)の刺激と同じ刺激布置において自己運動を行わせた時のヴェクション,重心動揺を評価.視覚刺激は自己運動と一定ゲインで連動させた場合の運動感の評価、また、そのゲインを実験中に突然変化させた場合の変化の検出感度に関する検討を進めた。実験の結果、自己運動中のゲイン変化に対する感度は、静止時のゲイン変化に対する感度とほぼ等しく、自己運動を導入の効果はさほど大きなものではないことが明らかになった。今後、さらにタスクを中心に実験事態の検討を進めたい。自己運動の客観的な測定に関しては、想定していた装置の納入が21年度中には間に合わなかったため、その分の予算を繰越したが、その装置導入も22年度中に完了し、予備的な実験を開始した。
|