2009 Fiscal Year Annual Research Report
自閉症児に対する初期社会性発達アセスメントと支援プログラムの開発に関する研究
Project/Area Number |
21330209
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長崎 勤 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80172518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 伸也 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (60251005)
前川 久男 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (00115148)
西川 公司 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (60375516)
藤野 博 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00248270)
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Keywords | 自閉症 / 社会性 / アセスメント / 1,2歳 / 初期社会性発達支援課題 |
Research Abstract |
<研究I-1>「初期社会性の発達アセスメント(AES)」質問紙の作成 (a)「初期社会性の発達アセスメント(AES)」の作成:Tomaselloら(2005)の「共同行為の発達段階理論」I、II、IIIレベルについて、以下の4領域35項目によって作成した。(1)模倣・役割交代(2)共同注意(3)情動共有(4)コミュニケーション。 (b)アセスメントの手続きの設定:(i)各レベル毎に、4領域全ての達成数を数え、「レベル達成項目数欄」に記入する。(ii)全項目数に対する達成項目数の比率である「レベルの達成率」を算出する。(iii)各レベルの小項目の達成率が80%以上のレベルを、「現在の発達レベル」とする。(iv)「発達レベル」の次のレベルを「発達支援レベル」とする。 <研究I-2>「初期社会性の発達アセスメント(AES)」の妥当性・信頼性の検討 【目的】生後6ヶ月から24ヶ月の健常乳幼児、各月齢10名に縦断的観察を開始した。行動観察との比較から質問項目の妥当性を検討し、更に他の発達尺度との関係の分析から信頼性等を検討した。 【方法】1)対象児:健常乳幼児10名。6ヵ月から24ヵ月まで月に1度観察を行った。 2)手続き:(A)質問紙の記入;原則的に家庭訪問を行い、質問紙の各項目について、養育者に尋ねチェックした。通過率の分析から、項目の妥当性を検討した(分析中)。(B)行動観察;30分間の日常生活場面、20分間の観察者が用意した15種類の玩具を用いた養育者との遊びをビデオに録音し、その後、(1)模倣・役割交代、(2)共同注意、(3)情動共有、(4)コミュニケーションの計35項目について、行動コーディングシステムによって分析した。その結果、役割反転模倣の出現が、1歳半ばから確認された。 <研究II-1>「初期社会性発達支援課題(TES)」の構成 「初期社会性の発達アセスメント(AES)」のレベルI、レベルII、レベルIIIに対応する「初期社会性発達支援課題(TES)」を作成した。各ステップは10~15個の課題からなり、計44課題である。
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