2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340006
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
西山 享 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70183085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和地 輝仁 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (30337018)
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Keywords | 旗多様体 / 冪零軌道 / 対称空間 / モーメント写像 / 随伴多様体 / 多重旗多様体 / Bruha分解 |
Research Abstract |
本研究課題で2010年度に得られた成果は大きく分けて3つある。 1.代表者と分担者の和地輝仁は随伴多様体に現れる冪零軌道の余次元1連結性について研究した。AIII 型の対称対に対してはPeter Trapa(Univ.Utha)の協力を得て、その組合せ論的な記述および表現論的な解釈をはっきりさせた。この成果は現在論文としてまとまりつつある。他の古典型の場合には、組合せ論的な定式は得られたので、表現論的な解釈が課題である。また、これに関連して、主系列表現の随伴多様体と漸近錐の関係を扱った論文を出版した。 2.代表者と落合啓之は、対称対の二重旗多様体の軌道の有限性を、一般の三重旗多様体に帰着させる理論を構築し、これを論文として発表した。2010年6月に南開大学(中国)で行われた夏の学校では代表者と落合啓之・山下博が講師として招かれ、代表者は旗多様体の軌道の有限性とSteinberg多様体および冪零軌道に関する概説的な講演を行った。また、2011年2月には落合啓之と共に国際研究集会を九州大で主催し、多重旗多様体の有限性や冪零軌道の研究を進めた。この集会にはPavle Pandzic, Boris Sirola, Peter Trapaの3名の研究者を招聘し、和地輝仁が結果を発表した。 3.代表者・落合啓之に加えて谷口健二(青学大准教授)・近藤健介(青学大院生)は対称対における放物型部分群の共役類と旗多様体上の軌道の有限性の同値性を用いて、そのような放物型部分群の同値類の有限性などを詳細に研究し、数学会の一般講演において発表した。これは、さらに研究成果を加えて、論文としてまとめたいと考えている。
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Research Products
(11 results)