2009 Fiscal Year Annual Research Report
三角圏の研究とそのCohen-Macaulay加群への応用
Project/Area Number |
21340008
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉野 雄二 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (00135302)
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Keywords | 可換環 / Cohen-Macaulay加群 / 三角圏 / 変形と退化 |
Research Abstract |
アーベル圏の加法的な部分圏についてそのピカール群を圏論的に定義することができた。そして、それが従来の環のピカール群や因子類群の概念等を取り込んだより一般的な圏の不変量となっていることを確かめることができた。また部分圏の自己同型群をこのピカール群を使って表示する新たな公式を得た。(平松との共同研究、Math Scandinavica掲載予定。) 局所コホモロジーの一般化として、二つのイデアルに付随した新たな局所コホモロジー関手を定義し、それらの基本的性質や可換環論への応用を与えることができた。(高橋・吉沢との共同研究、Journal of Pure and Applied Algebra掲載。) さらに、このコホモロジー関手を特徴付ける圏論的な性質について考察を行い、局所コホモロジー論の圏論的な展開を行った。またこの考察を通して、古典的な局所コホモロジー関手や上述の二つのイデアルに付随した局所コホモロジー関手を関手全体の集合の中で特徴付けることができた。(吉澤との共同研究、Math. Journal of Okayama Univ.に掲載予定。) 無限個の変数持つ多項式環のイデアルに対して、グレブナ基底の一般論を展開して、その組み合わせ論への応用として、分割数の個数の母関数に関する様々な関数等式の新たな証明を与えた。(飯間との共同研究、Communications in Algebraに掲載。)
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Research Products
(10 results)