2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340010
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森下 昌紀 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (40242515)
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Keywords | 結び目 / 素数 |
Research Abstract |
研究代表者は,結び目と素数の類似に基づき,結び目理論(3次元位相幾何学)と数論を融合する数論的位相幾何学という分野を創始し,その基礎付けを行った.これについて著書.「Knots and Primes-An Introduction to Arithmetic Topology」(Springer, 2012)を著した。本研究課題は,この基礎付けの上に,数論的位相幾何学の発展と応用を目的とするものである.具体得には次の成果を得た. ・双曲結び目の変形空間とGalois表現の変形空間の類似性に基づき,双曲結び目に対し,Selmer群の類似物を導入した. ・変形空間上のChern-Simons汎関数の数論幾何的解釈を与えた. 後者の結果は,Gukovらにより提唱されている数論的位相的場の理論につながる結果であり,研究代表者は,結び目理論と数理物理学の密接な関係に基づき,数論とゲージ場の理論の類似性・関連について考察し,これについて2件招待講演を行った(代数学シンポジウム 2011.8.;インド,タタ研究所コロチウム2012.2).研究代表者はまた,数論の幾何学化に関連する他の研究(Deningerのプログラム,Connesらの旧-幾何学)についても,数論的位相幾何学の視点から考察した.
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Research Products
(3 results)