2009 Fiscal Year Annual Research Report
ワイエルストラス表現公式の一般化と特異点をもつ曲面の理論への応用
Project/Area Number |
21340016
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 光太郎 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (10221657)
|
Keywords | フロント / ワイエルストラス表現 / 特異点の微分幾何 |
Research Abstract |
先行課題に引き続き,特異点をもつ曲面,とくに波面の理論を構築していった.とくに,曲面のカスプ辺に曲率の概念(特異曲率)を導入し,それと曲面のガウス曲率との関係を考察した.たとえば,ガウス曲率が非負の波面のカスプ辺の特異曲率が非正であることを示した.さらに特異曲率を用いて,波面(さらに抽象化した連接接束)のガウス・ボンネの定理を確立し,その応用を与えた. 一方,ワイエルストラス表現公式を用いて,3次元双曲空間の平坦波面のエンドの挙動を考察した.完備,とくに特異点がエンドに集積しない場合はすでに調べられており,回転面のエンドに漸近することが知られているが,弱完備かつ特異点がエンドに集積する場合については,断面に外(内)サイクロイドが現れることが発見された. また,ミンコフスキー空間の極大曲面の類似として,3次元ド・ジッター空間の平均曲率1の曲面を考察し,大域的な公式(オサーマン型の不等式)を得た.このことは,完備なエンドの挙動,とくにエンドにおけるモノドロミー表現の分類によって得られる.
|
Research Products
(4 results)