2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340021
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 昌宏 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50182647)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦野 隆一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (80249490)
磯 祐介 京都大学, 大学院・情報学研究科, 教授 (70203065)
大江 貴 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (90258210)
大西 和榮 茨城大学, 理学部, 教授 (20078554)
田沼 一実 群馬大学, 工学部, 准教授 (60217156)
|
Keywords | 逆問題 / 数値解析 / 実用解法 / 正則化 / 安定化 |
Research Abstract |
「逆問題の数学」と共に実用解法の研究が、産業技術のために強く要求されている。研究代表者、分担者は逆問題の数学解析と数値解析の専門家であり、本研究においては逆問題の数学解析を深めて、数値解析手法のあらたな創出を目指した。さらにそれを活用して産業界などに現れる応用逆問題の実用解法の創出にあたった。 主な実績は以下の通りである: a.偏微分方程式で記述される状態量を表面またはその近傍における限定された観測データから決定する係数逆問題の安定性・一意性などの数学解析の研究につき、伝熱現象を支配する物理法則を記述する非線形項を決定する逆問題の数値手法を完成させた。また、境界観測によって空間変数に依存する係数を勝手な部分境界でのデータによって決定する逆問題における一意性を弾性体の方程式など多様なシステムに関して確立した。 b.逆散乱問題:偏微分方程式が成り立っている領域形状の決定問題における安定性を明らかにする方法論を確立した。 c.偏微分方程式の非斉次項(すなわち、ソース項)を決定する逆問題の数値解析、特に不均質媒質の場合の数値解法を確立した。 d.画像復元についても計画の遂行にむけて研究を継続した。 最重要課題は実用に耐える数値手法の開発であるので、課題となっている逆問題の数値解法について比較、有効性の検証などを実施した。前年度に引き続き、国内外からの専門家の招聘と専門的知識の提供を求めた。さらに外国出張や専門的知識の提供を求めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
応用逆問題の理論的成果とそれに基づいた数値解法の研究が有機的に関連して発展していると判断されるから。
|
Strategy for Future Research Activity |
(1)上にあげたa、b、c、dの4つの課題につき理論研究とそれに基づいた数値解法の創出にむけ引き続き研究を遂行する。 (2)提案された数値方法の評価を行い、有効性を示すために既存の方法と比較する。 (3)上記の2点に基づき、本研究計画で得られた成果を学術誌に発表する。
|
Research Products
(4 results)