2011 Fiscal Year Annual Research Report
ファイナンスにおけるジャンプ型モデルの数値解析とマリアバン解析の応用
Project/Area Number |
21340024
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤堀 次郎 立命館大学, 理工学部, 教授 (50309100)
長井 英生 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (70110848)
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Keywords | シミュレーション / 確率微分方程式 / ジャンプ型モデル / Malliavin解析 / 確率変数 / リスク / 誤差評価 / 非線形 |
Research Abstract |
確率微分方程式の近似理論: 応用問題においては、ジャンプの頻度、特に小さいジャンプが多いものに関してはシミュレーションを行うことが難しい。本研究ではその背景を踏まえ、ジャンプ型確率微分方程式に関して新計算方法を提案した。その新計算方法は、ジャンプ数を制限した環境でシミュレーション方法を提案し、数値解析を行った。また、小さいジャンプが多いモデルではその小さいジャンプの近似について以下の研究を行った。 誤差評価の証明を元にし、近似の理論的な性質が判明した。さらにその理論的性質を具体的な金融モデルに適用した。これによってLevy測度が無限である時にも適用可能であることが分かった。主な考え方として作用素分解法を用いる。 密度関数の推定問題: 連続過程の場合における多次元の密度関数の近似方法を提案し、金融リスク量のGreeks計算方法を提案し、理論の結果とシミュレーションの結果についてさまざまな論文にまとめた。ここで使った基本数学はMalliavin-Thalmaier公式であるが、この公式をそのまま使うと分散が発散することが起こり、我々の研究では核推定という修正方法を使った。また、数学的な証明を与えることでシミュレーションパラメーターが調整可能となった。さらに、この方法を使って金融リスクの数値計算を行った。 Malliavin解析の数理ファイナンスの応用: Greeksと呼ばれる量の計算に関して研究を行った。最初にジャンプの性質を使って金融モデルに適用し、シミュレーションも行った。その結果、方法として適用が実現可能であること示した。その後、具体的な部分積分公式を証明し、それによって非連続な金融商品でもこの技術が適用可能であることを証明した。 密度関数の下からの評価: ジャンプ型確率微分方程式の場合やFractional Brownian motionの確率微分方程式の場合でも、上からと下からの評価を得られるかどうか検討し始め、いくつかの結果を得られた。特にジャンプ型確率微分方程式では上からと下からの評価が空間に関して同様の性質であったため、これからこの評価を使い統計学の近似論で使えるかどうか検討する。
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Research Products
(60 results)