2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340032
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大谷 光春 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30119656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 仁司 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70102887)
山田 義雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20111825)
西原 健二 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (60141876)
田中 和永 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20188288)
小澤 徹 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70204196)
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Keywords | 関数方程式 / 関数解析 / 非線形現象 / 変分法 |
Research Abstract |
研究目的にかかげた目標に関する次の幾つかの興味ある成果が得られた. (1)外部から熱が流入する非線形境界条件と内部で熱を級収する非線形項をもつ非線形放物型方程式の解の爆発現象について解析した.特に,球領域における球対称解は,常に境界上で爆発し,その他の点では有界にととどまること,爆発解はある意味で,爆発時刻を越えて解として延長することができ,その延長解はある可積分条件のもとで一意的に定まることが示された、 (2)海洋学で扱われているモデルの一つである,流体(水)の速度及び温度と流体中の溶質(塩)の濃度の振舞いを記述する二重拡散方程式系(非線形項を持つBrinkman-Forchheimer方程式(ストークス方程式の変形方程式)と移流項をもつ放物型方程式との混合方程式系)において,Soret効果とDufour効果の両方を考慮に入れた方程式系の初期値境界値問題の3次元有界領域における一意可解性が示された.(これは,3次元空間におけるナビエ・ストークス方程式の未解決問題に関連した興味深い知見を与えている.) (3)交差拡散を伴うLotka-Volterraモデルに対する同次Dirichlet条件の下での正値常解の構造を調べた.とくに,交差拡散係数を無限大としたときに,空間次元とは無関係に,正値解がみたす極限方程式系を導くことに成功した. (4)効果的な時間または空間に依存する消散項を持つ半線形波動方程式のコーシー問題について,半線形項の臨界指数を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非線形放物型方程式,非線形楕円型力程式,非線形双曲型方程式,非線形分散型方程式のすべての分野において,順調に成果があがっている.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度(平成24年度)は,本研究課題の最終年度にあたるので,研究会などの研究連絡の機会を増やし,各部門の関連分野の研究進展・総括をはかる.
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Research Products
(11 results)