2009 Fiscal Year Annual Research Report
超低温サブミリ波・X線アレイ検出器の革新的な信号読み出し方法の研究
Project/Area Number |
21340046
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
満田 和久 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究所, 教授 (80183961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 繁男 独立行政法人宇宙航空研究開発機, 宇宙科学研究所, 教授 (40266367)
竹井 洋 独立行政法人宇宙航空研究開発機, 宇宙科学研究所, 助教 (30509857)
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Keywords | X線分光検出器 / マイクロカロリメータ / ボロメータ / 周波数多重波 / マイクロ波 / 非熱消費型カロリメータ・ボローメータ |
Research Abstract |
本研究は次々世代の超高感度サブミリ波およびX線観測をめざして、超低温を用いた超低雑音検出器、特に誘電体型マイクロカロリメータの大規模アレイを読み出すためのマイクロ波領域の搬送波を用いた革新的な基本技術を実証することを目的とする。すなわち、Co-Planer Waveguideに、誘電体かロリメータを含む共振回路のスタブをとりつけ、カロリメータの信号をその共振周波数の変化としてとりだそうとするものである。今年度は、まず、カロリメータ素子と読み出しのためのGHz帯wave guideを同時に組み込んだシステムの概念設計を行った。ターゲットとする誘電体マイクロカロリメータの熱伝導度および熱容量から熱拡散速度と温度変化を予測し、これに期待される電気容量-温度特性、共振回路のQ値から共振回路の周波数シフトの量を予測した。次に概念検討に基づいて1素子を読み出す回路を高周波シミュレータを用いて設計し、インハウスのプロセス装置を用いて簡単な試験用の素子を試作した。またこの研究と平行して、ヘリウム3を用いた0.3K冷凍機とネットワークアナライザーを用いた0.3K極低温環境の試験系の整備を開始した。今年度は、4Kまではマイクロ波を入れる事ができるようになった。この試験系を用いて試作素子の評価実験を行なった。その結果、カロリメータ素子とwave guide回路の間の共振は見えているものの、実験結果には理解できていないところが残った。これは、測定系と素子の接続部分など、主に測定環境に問題があるものと予想している。
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Research Products
(3 results)