2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340050
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 敏光 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (80011500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤石 義紀 日本大学, 理工学部, 客員教授_ (50001839)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | K中間子 / K中間子原子核 / 高密度原子核 / K中間子凝縮 |
Research Abstract |
反K中間子原子核は、2000年にわれわれによって予言され、以後今日まで開拓されてきた異常高密度をもつ原子核である。その探索のために、理論的枠組みを展開しながら、既存の実験データの解析、解釈を進めるてきた。 主要な成果をまとめると以下の通り。 1)サクレー研究所サチュールヌ加速器で行われたDISTO実験の解析からK-ppの存在が明らかになった。これは2.85GeVのpp衝突において発生するp+ラムダ+K+ 粒子の角度分布、pラムダーKラムダ対のダリッツ質量分布の解析から、質量2.27GeV/c2を持つ共鳴状態が見つかり、その生成断面積がラムダ1405共鳴と同程度の大きさをもつことから、それが高密度をもつK-pp核であることが判明した。この最初のストレンジダイバリオン核は、異常に高密度をもつ原子核の出発点である。 2)ラムダ1405共鳴が反K中間子と陽子の強い束縛状態であることが実験的に示された。それをドアウェー状態とし、負K中間子が二つの陽子の間を回遊し、強い分子的共有結合をもたらすとする、新種のスーパー強結合核力が予言された。pp反応で生成するラムダ1405共鳴粒子のスペクトル形状を解析するため、極を中心とするBreit-Wigner型からのずれを考慮する一般的処方を確立し、実験データを解析した。 3)ラムダ1405共鳴(L*)を種とする高密度核状態が予言され、その実験的生成法が示された。最も単純な二重K中間子核K-K-ppは、6GeV以上の衝突エネルギーをもつpp反応において生み出された二個のL*が大きなスティッキング確率をもって結合して生成する。これは近い将来、J-PARCにおいて可能な実験として検討されている。二重K中間子核K-K-ppを含む系の構造はFaddeevYakobski計算によって計算され、発表された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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