2011 Fiscal Year Annual Research Report
電気伝導度計測に基づく単分子接合の振動スペクトル法の開拓
Project/Area Number |
21340074
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
木口 学 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (70313020)
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Keywords | ナノコンタクト |
Research Abstract |
今年度は、ピラジン単分子の伝導度計測、振動分光計測、および超分子を用いた単分子計測を行った。 ピラジン単分子接合は、超高真空極低温において、Pt接合にピラジンを導入することで作製した。伝導度および振動分光計測から2つの伝導度を示す単分子接合の形成が示された。さらに、ギャップ間隔によって、単分子接合の伝導度を2準位間でスイッチングさせることにも成功した。 超分子を用いた単分子計測では、πスタックおよびイオンワイヤ間の伝導特性の解明を目指した。その結果、πスタック間の電子輸送過程を単分子レベルで解明することに成功した。また、伝導度のサイズによる減衰が他の系と比較して小さく、πスタック系の優れた電子輸送特性が明らかとなった。 続いて、単一金属イオンワイヤの電子輸送過程について検討を行った。金属イオンワイヤは、金属イオンをかご分子内に積層させた超分子を含む溶液内にて、Au接合をSTMを用いて破断することで作製した。金属接合破断直後、分子架橋を示唆する伝導度変化が観測され、詳細な解析を行うことで、単一金属イオンワイヤの電気伝導度決定を行った。そして、当該年度に購入した恒温装置内で温度を制御しながら、単一金属イオンワイヤの電気伝導度計測を行った。単一金属イオンワイヤの電気伝導度は温度に依存せず、一定の値を示した。以上の実験結果は、単一金属イオンワイヤの電子伝導機構がホッピング機構ではなく、トンネル機構であることを示している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)