2009 Fiscal Year Annual Research Report
Yb添加フォトニックバンドギャップファイバーによる高効率高出力橙色光源の研究
Project/Area Number |
21340113
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
白川 晃 The University of Electro-Communications, レーザー新世代研究センター, 助教 (00313429)
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Keywords | ファイバーレーザー / フォトニックバンドギャップ / Yb添加ファイバー / レーザーガイドスター / 単一偏光 / 単一周波数 / 第二高調波発生 |
Research Abstract |
1.Yb添加フォトニックバンドギャップファイバー(Yb-PBGF)のエンドシールを,放電パワーを向上させたファイバー融着接続器で行えるようにした。エアホール癒着の遷移領域を短尺化することで励起光の注入効率を向上させ,300W以上の励起光をYb-PBGFのクラッド部に導光できるようにした。 2.Yb-PBGFの波長依存フィルタ特性の最適化を行った。バンドギャップ位置の最適化,およびファイバー長手方向の均質性向上によるバンドギャップ端の急峻化により,高出力限界を与えていた1150nm付近の寄生発振の効果的な抑制に成功し,従来の結果を遙かに上回る波長1178nm帯での高効率・高出力増幅に成功した。飽和利得15dB,出力167W,スロープ効率61%に達し,PBGFレーザーの世界記録を更新した。ASEが観測されないことがら励起パワー向上により更なる高出力化が期待される。 3.1178nmで動作する全ファイバー単一偏光・狭線幅Ybファイバーレーザー(出力2W,線幅50pm)を再構築した。開発したYb-PBGF増幅器で偏波保持増幅し,43W出力,線幅50pmを得る。周期分極反転MgO : stoichiometric LiTaO_3結晶によるシングルパスSHGにより,589nmで14.5W,変換効率34%を得た。これは周期分極反転結晶を用いた緑色以外のSHGでは世界最高出力の実証である。 4.InAs/GaAs量子ドット半導体チップを用いて1178nm帯外部共振器半導体レーザーを製作した。チップのfast軸を回折格子の波長分散面内に配置することで単一周波数での高出力化に成功し,出力>200mW,線幅190kHzを得た。更にファイバーラマン増幅器により750mWまで増幅した。これをシード源とした単一周波数Yb-PBGF増幅の研究を推進中である。
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Research Products
(17 results)