2010 Fiscal Year Annual Research Report
Yb添加フォトニックバンドギャップファイバーによる高効率高出力橙色光源の研究
Project/Area Number |
21340113
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
白川 晃 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 准教授 (00313429)
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Keywords | ファイバーレーザー / フォトニックバンドギャップ / Yb添加ファイバー / レーザーガイドスター / 単一偏光 / 単一周波数 / 第二高調波発生 / フォトダークニング |
Research Abstract |
1. 前年度開発した単一周波数1178nm半導体レーザーを、ラマン増幅器および前年度開発したYb添加フォトニックバンドギャップファイバー(Yb-PBGF)パワー増幅器で増幅し、16Wの単一周波数出力を得ることに成功した。線幅は増幅前後で1MHzと変わらず、誘導ブリルアン散乱(SBS)は観測されていない。この結果から、PBGFは普通のファイバーよりもSBSが抑制されていることが分かった。 2. ブリルアン利得スペクトル測定装置を開発した。Yb-PBGFのSBS限界を評価し、ブリルアン利得抑制のための微細構造の最適化に繋げてゆく。 3. Yb-PBGFを用いた長波長増幅の限界を見積もるために、レート方程式を用いた飽和利得モデルを構築した。それにより1178nm光増幅の最大利得は19dBであると明らかにした。167W出力の実験条件では、275Wが出力上限となる。 4. Yb-PBGFの波長依存フィルタ特性を高ダイナミックレンジで測定するために、音響光学チューナブルフィルタ(AOTF)を用いた1000-1300nmで波長可変なファイバー光源を製作中である。1064nmの高尖塔出力ナノ秒パルスをフォトニック結晶ファイバーに導光して、インコヒーレントな素非線形相互作用によりフラットで安定な超広帯域白色光を発生し、AOTFで波長選択する。 5. Yb添加ファイバーのフォトダークニングのフォトブリーチング(PB)の研究を進めた。波長407nmの紫色の半導体レーザーをクラッド部に照射することで、400-2000秒程度で透過率を90%以上まで戻すことができた。PBは一光子過程であり、120-130W/cm^2という低強度でもPBができることを明らかにした。
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Research Products
(18 results)